「friends again。」
12月31日の朝。窓から差し込んできた朝の光に気が付いて、思いの他すんなりと心地よいベッドの上から起き上がった。
いつもと変わらないように思えて、それでもいつもとは違う意味をもった1日。
そのほどんどの時間を「旅」に費やして生活してきた1年間が、いよいよ終わりを迎えようとしているのである。
去年の年末は日本に帰っていたから、旅の中で年を越すのはこれが初めて。
アフリカとか、インドとか、どこかそういう場所で過ごすのかもしれないという予感も再出発時(2008年3月時点)には抱いていたのだが、結局は南米すら出る事ができずにこの日を迎える事になってしまった(笑)。
アルゼンチン、ブエノスアイレスの快適な安宿の小部屋の片隅で、これまで通り過ぎてきた数々の国や場所、その旅路についてのあれこれを振り返ってみる。
すると、頭の中に蘇ってくるのは楽しくて素敵な思い出ばかりで、辛いことなんて全くなかったんじゃないかと思えてきてしまうのである。
実際、「危険」を感じたりとか大事な失くしものをすることもなく、順調にここまで旅して来れた事を思うと、2人の旅路は常にとても“素敵”であったと言えるだろう。
そして、だからこそって事もあるとは思うけど、どの国も本当に快適で過ごしやすく、そこに住む人々はいつでも2人に対して親切であった。