19 December, 08

「“Samba”の誘い。」

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Rioでは、毎年9月以降になるとSamba schoolがカーニバルに備えた練習風景を一般客に公開し始める。

ファンはそれを楽しみにしているようで、週末に行われる彼らの練習会場にはいつもたくさんの人々が押し寄せ、その場は非常な盛り上がりを見せるという事らしい…。
そんな話、全く知らずにこの地に来てしまったものだから、最初の夜にホステルが「Samba School Tour!!」と銘打って参加者を募っているのを見た時も、単純に「サンバを習いに行く企画」だと勘違いして、2人は参加を見送っていたのだ。
しかし、見る方の企画なのだと分かった今となっては、これは是非とも参加しておきたいと、その考えが変わってきた。(実際、地元の観覧客は自分たちも踊るようだけど…。)
同じドミトリー部屋に泊っているオランダ人“マルセル”(熱狂的な“リオのカーニバル”ファン)の強い勧めもあり、今日、カーニバル会場となる「Sambodrom(サンボドローム)」で行われるリハーサル練習を見に行くTourに参加してきたのである。
夕方以降の天気は曇り。そして、時折雨がパラパラと降ってきているようでもある。
全く、本当に最後までRioはこんな天気ばかりだったなぁ…。
また少し憂鬱になりながらも、気持を“期待”の方へと切り替えて、バス移動の末に会場へと到着した。
実は2人は昨日も単独でこの「サンバカーニバルの殿堂」を訪れていたのだけれど、何も行われていなかった昨日の閑散とした風景から一変して、そこはもう、まさに「お祭りさわぎ」な熱狂の地と化してしまっているのである。

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「何だこれ…練習からしてもう、こんなにもりあがっちゃうもんなんだ…。」
路上には食べ物やビールを売る屋台が並び、さらには今日リハーサルを行うSamba SchoolのチームT-shirtや鉢巻きまで売られている。そんな露店の間をすり抜けながら歩いていると、何だかよく分からない活気が辺りを包み始めているのが分かる。

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雨が降ろうが、風が寒かろうが、そんなことは誰も気にしていないようだ。
そして、一行が観客席に到着して間もなく、打楽器の腹に響くような音が鳴り出して、いよいよその“リハーサル”というものがスタートした。
先頭付近には、もう、1目で「他と違う」ことが分かる花形Dancerの姿が見える。

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しっかりとした体躯をもつ彼女の踊りはスケールが大きく、こんなに巨大な会場の中でも迫力ある動きを感じさせてくれる。
そして、その後に続いてくる踊り子たちの演技もまた、凄い。
これが、本当にリハーサルなのか…そう思ってしまうくらいの盛り上がりに包まれた会場の観客席ではさらに、人々がその音楽に合わせて大合唱で歌詞を口ずさみ、あちらこちらで一緒に踊り始めてしまっている。
これまた、「これぞブラジル」な風景である。

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Mはもう、最初に音楽が鳴り出した時点で何やらその雰囲気と迫力に感動してしまい、ほとんど泣きだしてしまっていたくらいだ。
これでも、マルセルに言わせれば本番の50%以下の迫力だという。
一体、RioのCarnavalとはどんなことになってしまっているのか…。2人の中で、「来てみたい」という密かな思いが益々、どんどんと強くなってきてしまった。
夜8時過ぎに始まったリハーサルを11時くらいまで見続け、ひとしきり感動したあと今度は、宿へと帰る途中にTourのみんなで「夜の街」“Lapa(ラパ)”へ。

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ここはリオのナイトライフの中心的な場所で、Samba Clubや雰囲気の良いBarがあつまっているところである。…とはいえ、2人がここを訪れるのは今夜が初めて。
明日、朝7:00起きでアルゼンチンへ向けて出発する2人は「ちょっと、ほんの1時間くらいだけ…」と付き合ったつもりだったのだが、飲んでいる内、気付いたときにはいつの間にやら…え、もう夜中の3時!?ってことになってしまった。
明日、ちゃんと起きられるのだろうか…酔った頭の片隅でそんな不安を感じつつ、しかし宿に戻ってベッドに横になると、あっという間に2人とも深い眠りに落ちていってしまったのでした。

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