AM6:00起床。いつもより早く起きた理由は、昨夜、ホテルのダイニングルームで盗み聴きしたシェルパの話…「明日のDingboche（ディンボチェ）行きルートを歩く為には、遅くともAM7:30にはここを出発した方がいいですよ…。」日本語を話せるシェルパが日本人登山客に説明していたため、その理由は分からないながらも、やけに鮮明にその言葉が頭の中に残ってしまっていたのだ。そうか、早めに歩きだすべきなのか…。

しかし、そう思ってせっかく早起きしたのにも関わらず、早々に注文した“朝食”がなかなか出てこなくて、結局宿を出る頃にはAM8:00近くになってしまっていた。
ちなみに、この日2人が選んだ朝食メニューは「Boiled Potato（茹でた皮つきジャガイモ）」と「Plainオムレツ」を、各1皿づつ。それを2人で分けて食べるところが、いかにも貧乏パッカーという感じ。しかし、このBoiled Potatoというヤツは非常に“使える”メニューで、先ず第一に、とにかく安い。どのHotelやRestaurantでも、大抵、最安値がついているのである（トーストなどを除くと）。白メシだって、これよりは高いのだ。そして更に嬉しいのは、少ない量でも腹にたまるというところで、2人で1皿を分けたとしても、かなりお腹がいっぱいになるのである。…そんな2つの大きな“アドバンテージ”を理由に、この4日間のルートの中でもかなりの高確率で2人の食卓に登場している“貧乏トレッカーの切り札”Boiled Potato。この辺りのジャガは味も良く、おススメです。

さて、5日目のトレックである。天気は昨夜の夜の濃霧がウソのように晴れ渡り、今日も出だしは最高の“快晴”である。ルート上の起伏も昨日までと比べると格段に緩やかで、標高が上がってきているという事実を除けば、とにかくとても歩き易い道程だ。周囲の、抜けるように美しい山岳風景が印象に残った。

そして、歩き疲れて小腹が減ってきた時に、Bagから取り出すチョコレート（スニッカーズ/Mars）の何とも言えない美味さと、幸福感…。正直、この手のチョコというのは、完全に「山も食べ物」であると思う。美しい自然に囲まれた山の中を歩いている途中、疲れた体を休ませながら暖かいお茶と共にこいつを口の中に頬張ると、日常生活の中では想像すら出来ないような“幸せ”を感じる事になるのです。いや、本当に…。