08 December, 08

「SALVADORの街角。」

machikado00.jpg


Salvadorでの2日目。朝、7時にかけた目覚ましの音で起きると、顔を洗って簡単に着替え、宿の食堂で朝食を食べる。

machikado02.jpg

昨日の抜けるような青空は夜の間にどこかへ行ってしまったらしく、空にはどんよりとした厚い雲が覆いかぶさってきているようだ。
そして、やはり雨が降ってきてしまった。
雨は時折かなり強く降り、少し弱まってきて「もうすぐ止むかな…。」と思ったところでまた勢いを増して降り始めるといった具合で、結局いつまでも降る事を止めようとしない。
午前中はそんな雨が止む事を願いながら宿で日記など書いていたのだが、いつまでも降り止まない雨の強情にシビレをきらして、結局2人は傘を片手に町を歩きに出ることにした。
それにしても、この町の風景はどこもなかなか味があって良い。
写真もいつもはその場所の色や気配をより分かり易く伝えられるようにと“カラー”で撮る事を第一に考えているのだけれど、この町に関してはどうもそれが“最良”の手段ではないように感じられる。カラーとモノクロで撮った写真を自分たちで見比べてみても、どうもモノクロで撮った写真のほうが、町の実際の雰囲気に近いような気がするのである。
町の寂れた気配がその理由なのか、それとも通りを歩く黒人たちの肌の色がそう思わせるのか…。不思議だが、カラフルな服装や色とりどりの家々の壁など色彩が豊かな町にもかかわらず、ここはどうにも“モノクロ”で写真を撮りたくなる場所である。

machikado03.jpg

とはいえ所詮はコンパクト・デジカメでのスナップショットでしかないから、その仕上がりはたかがしれているけど、昨日、今日と町を歩いて、様々な表情を持った素敵な風景を自分たちなりに写真におさめる事ができた。

machikado04.jpg

そういう意味でも、この町を歩くのは2人にとって、とても楽しい時間である。思いがけずコンパクトな歴史地区の造りが、散歩するのにちょうど良いサイズだからかもしれない。
ちなみに同じ歴史地区内でも、人通りの多い道から少し横道にそれようと思うと、たとえばすぐ傍を通りがかった町の人から
「この先にいくんなら、よく気をつけて歩いた方がいいよ。」
…なんて言葉をかけられることもあり、そこには表通りの色鮮やかな明るさと裏表になった、あまり関わりたくないような暗い世界が存在しているようでもある。
しかし、そんな闇をもっているからこそ、表の明るさがより一層際立つのかもしれない。
そして、そんな町から醸し出される強烈な陰影こそが、もしかしたらここで撮るモノクロの写真を魅力的にしているのかも…なんて。

machikado05.jpg

コメントを投稿





コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。