31 December, 08

「friends again。」

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12月31日の朝。窓から差し込んできた朝の光に気が付いて、思いの他すんなりと心地よいベッドの上から起き上がった。
いつもと変わらないように思えて、それでもいつもとは違う意味をもった1日。
そのほどんどの時間を「旅」に費やして生活してきた1年間が、いよいよ終わりを迎えようとしているのである。
去年の年末は日本に帰っていたから、旅の中で年を越すのはこれが初めて。
アフリカとか、インドとか、どこかそういう場所で過ごすのかもしれないという予感も再出発時(2008年3月時点)には抱いていたのだが、結局は南米すら出る事ができずにこの日を迎える事になってしまった(笑)。
アルゼンチン、ブエノスアイレスの快適な安宿の小部屋の片隅で、これまで通り過ぎてきた数々の国や場所、その旅路についてのあれこれを振り返ってみる。
すると、頭の中に蘇ってくるのは楽しくて素敵な思い出ばかりで、辛いことなんて全くなかったんじゃないかと思えてきてしまうのである。
実際、「危険」を感じたりとか大事な失くしものをすることもなく、順調にここまで旅して来れた事を思うと、2人の旅路は常にとても“素敵”であったと言えるだろう。
そして、だからこそって事もあるとは思うけど、どの国も本当に快適で過ごしやすく、そこに住む人々はいつでも2人に対して親切であった。

特にコロンビアやブラジルなんかは、正直少しドキドキするような気持ちを抱きつつ入国したのであったのだが、行ってみれば、普通に生活を送る限りではその安全度は他の国と何ら変わるところがない。いや、それどころか、この2国はいままで2人が訪れた国々のなかでも、1・2を争うくらいの友好的雰囲気を持った国であったのである。
こういうのは、いくら人から聞かされたとしても、実際に自分の目で見て、肌で感じない限りはなかなか実感できないことであるだろう。
とにかく、そんな貴重な日々を送りながら無事に1年を過ごすことが出来た事に、あらためて心から感謝したいなと思う。
そして、こういう旅を続けさせてくれているお互いの家族にも、本当に心から感謝しています。
2009年もまた、素晴らしい人々に囲まれながら、2008年に負けないくらい素晴らしい旅の日々を送れますように…誰にともなく、そんな事を心の中でつぶやいてみてから、本格的にベッドから起きだしてシャワーを浴びにバスルームへ向かった。
実は今日はちょっと楽しみな“再会”の予定が午後2時からの予定で入っていて、2人はこの後その町合わせ場所となる「パレルモ」へと出かけるのである。
天気が曇りがちな為にいつもよりも少し肌寒いような気はするが、そんなことはあまり気にせずにいつも通りの半袖T-shirtと短パンの姿で2人いそいそと宿の外へと飛び出していった。それにしても、昨日までのウルグアイ生活がしみ込んでしまったのか、ブエノスに帰ってきた今日も朝が何だかゆっくりになってしまって、外出した時にはもお昼も近くて腹もだいぶ減ってきてしまっていた。なので、まずはそんなグゥグゥとウルサイお腹を落ち着かせるため、Venezuela通りにある行きつけ安食堂にていつもと変わらぬお肉セットを注文。こういう日でも、きちんと営業してくれているのが嬉しい。
もちろん目当てのお肉の味も、やはり変わらず絶品である。
そうしてお腹が落ち付いたところで、地下鉄に乗って時間前に待ち合わせ場所へ。
数分間その場でそわそわと待っていた2人の前に現れたのは、Mexicoで最初に出会って以来、様々な国や町で何度となく再会を果たしてきた旅の友「林夫妻」であった。
実は数日前から向こうもブエノス入りしているということをメールのやり取りで知っていたので、昨日ウルグアイから帰宅してきたと同時にやはりメールで待ち合せ時間を決めて今日会う事を約束していたのである。最後に彼らとあったのはエクアドルのキトであったから、約3か月ぶりの再会という事になる。何だかあっという間だった様な、同時に大分むかしの話のようにも思えるような、どうにも不思議な心持である。
そうして久々に2人の目の前に立った林夫妻の旅姿は、前回と比べるとなかなか、いや、結構雰囲気が変わっていた。いや、彼らもブログ(World Tripper)をつけているから知識としては知っていたことだったが、ドレッドヘアーだった嫁のマミちゃんは良く似合うショートカット姿になっていたし、夫のコウジさんの方は益々髪の毛が延びてかなりのロングヘアーになっていたし…。
髪の毛の印象が変わってくると、全体の印象も結構変わるものである。
全く、ちょっと見ないうちに…って、一体何が「まったく」なのかも良く分からないのだが、何だか妙にそんな気持ちになってしまった(笑)。
その後はカフェでコーヒーを飲みながらお互いの近況を報告しあったりして、楽しい時間を過ごしている内にあっという間に時刻は夕方に!?
既にシャッターを閉めてしまっているパレルモ周辺のお店を横目に見ながら、そのまま一緒に今度はバスでセントロ地区の方へと戻り、降りた付近で中華レストランの中へと入る。

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そして、バイキング方式のそのレストランで一緒に大晦日ディナーを食べて団欒したあとには、年明けのカウントダウンもパレルモの公園で一緒に迎える事が出来たのであった。
メキシコシティー到着初日に出会ってからの縁は、今年1年の締めくくりとなる今日にまで繋がっていたっていう事だろう。
こういうのも、考えてみると何だか不思議な巡り合わせだなぁ。
コウジさん、マミちゃん、去年は色々とお世話になりました。
今年もまた引き続き、お互いに素晴らしい旅路を歩んでいきましょうね。

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それにしても、年明け後に公園で上がった花火は本当にキレイだったな。
後ろで鳴り響くクラシック音楽とのマッチングも面白くて、JとMは結婚前にスコットランドのエディンバラで見た夏の花火を思い出したりしてた。あそこの花火も、やはりオーケストラによる生演奏に合わせてお城の上に花火が上がっていた。毎年、夏のFestivalの締めくくりに開催される1夜限りの素敵なひととき。時期は違うけど、考えてみたらどちらも「夏」であることは変わりがない。夏でも涼しい気候も似てる気がするし…。
Buenos Airesの街では他にも色々な場所で花火が上げられていたようだったけど、パレルモの公園で4人が見たあの花火がきっと、今夜一番の花火だったんじゃないかな(笑)。
いつもこうして自分たちがみたものが「一番」だろうって思っちゃうあたり、いいことなんだか、それとも悪いことなんだか…ねぇ。

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