01 January, 09

「Buenos Aires。」

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新しい年を迎えた最初の朝、2人が目を覚ました時には、既に太陽がかなり高くまで上がってしまっていた。昨日の夜が遅かったこともあり、すっかり寝坊をしてしまったようだ。

まぁ、元旦なんていったら、日本にいたってたいてい寝坊しているようにも思うけど…。
顔を洗って歯を磨き終えると、そのままホテルの部屋でダラダラと過ごす。
そして、昼を過ぎてしまってからようやく、良く晴れた空の下でいつもの街を歩き始めた。日本の地球の裏側にあるBuenos Airesにて、おだやかな元旦の午後のお散歩である。
しかし、こんな時間になっているにもかかわらず、通りには数えるほどの人通りしか見る事ができない。この辺はちょうどクリスマス(12/25)の日と同じような雰囲気で、もちろん、通りに並ぶお店なんかもほとんど開いていないようだ。
たまに開いているスーパーを見掛けたりすると、たいてい中国系の商店だったりする。彼らにとっては大事なのは旧正月の方で、1月1日はそれほど大きな意味を持たないのかもしれない。…とは思うけれど、それにしたってまぁ、よく1月1日から働くよなぁ。
そんな町では自炊用の材料を持ってないと食事をすることすらままならず、昨日の内にそういった用意をしてなかった事を今になって後悔してしまった。
結局キオスクで何でもないようなパックのサンドイッチを1つ購入して、2人で仲良くそれを半分づつ食べることにした。これだけでお腹いっぱいとはとても言えないけれど、今日のところは仕方がないと、お互いに言い聞かせるようにして納得してみる。
そんな静かな町の中でそれでも抱えていた所用を1つ2つと済ませたあと、夕方過ぎになってから今度は、とある通り沿いのとあるHotelへと向かうことに。
実はそこはもうひと組の旅夫婦「鴨内夫妻(meet the paradise)」が泊っている宿で、今日は新年会さながらに林家と共に彼らのHotelをお邪魔させてもらうことになっているのだ。
連日の“再会”ラッシュ。
世界中どこにいても、年末年始とは結局そういうモノなのだろうか(笑)。
そうして到着した彼らのHotelは、外に看板も何もない、パッと見にはそれと分からないような間口の小さな建物で、しかしドアをくぐるとそこにはとてもモダンで快適そうな広々とした共用スペースが広がっていたのであった。
オーナーの趣味が多分に反映されたその宿は、今もまだ手を掛けている最中であるらしい。宿泊料金はちと高めらしいけれど、それでもなかなか見るからに興味深い感じの宿である。
林家はJとMの到着よりも先に来ていたようで、2人が入ると「鴨内家」と「林家」がすでに机を囲んでいた。
おもむろに新年の挨拶をしつつ、2人もその席について再びそれぞれの近況報告を。
こうしてみると改めて思うが、世界を旅する同年代の夫婦っていうのは本当になかなか多いものなのである。そして、みんな同じように夫婦で旅しているとは言ってもやはり、それぞれに違ったスタイルを持っているから、そういう彼らの話を聞くのも新鮮な感覚が入ってくるようで面白い。鴨さんたちも相変わらず元気そうで、そして素敵な旅を続けているようである。彼らと最後に会ったのは…あぁ、やっぱりエクアドルのキトだったなぁ。
何か、みんな違ったルートでそれぞれの旅を続けているのに、結局は同じようなペースで同じような場所に集まってきてしまっているのだ。
昨日も感じたことだけれど、考えてみるとこういうのって本当に不思議なものです。
「縁」ってやつでしょうかねぇ、やっぱり。

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ちなみに今回、この集いの為に林家が「そーめん」と「麺つゆ」(ペルーで購入したものらしい)を素晴らしくも素敵に持参してくれていて、夜になるとキッチンへと消えた女性陣が、大量の“そいつ”をナベで豪快に茹で始めた。
なんと、年越し…じゃないか、年明けソバを食べられることになったのである。
まさか、こんな幸せな食事を新年早々に食べる事ができるなんて…いじきたない「World Eater」の2人は、「素敵な麺を提供してくれた林家」と「素敵な場所を提供してくれた鴨内家」に対して、密かに、しかし確実な“心からの感謝の念”を抱いていたのであった。
今年も一年、何だかイイ事がありそうな予感(笑)。
この幸せの麺を食べて、これからの旅への“弾み”にしたいなぁ、なんて…。

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