Bedから這い出して宿の外の空を見上げると、昨日と同じ分厚い雲が…。
今日もRioは肌寒く、太陽の予感は感じさせてくれない。憂鬱な天気である。

そして、さらに憂鬱だったのは、今回のドミトリーRoomでの同宿人のおっさん2人が大音量の“いびき”を夜じゅう奏で続けていたこと。
とにかく2人とも合奏するかのように息の合った“いびき”を響かせていて、1人のおっさんのそれに至っては今まで聞いた事もないような大音量具合なのであった。
そんな“いびき”を持ちあわせている人は、ドミに泊ろうと思っちゃいけない！？
密かにそうは思いながらも、実際には以外と眠りには就けるもので、2人とも思ったよりはぐっすりとした安らかな“快眠”を得る事が出来たには、出来た。疲れていたのもあったし。…しかし、あの“いびき”はやっぱり“なし”だよなぁ…。
さて、天気の方も確かに憂鬱なものではあるが、かといって宿でじっとしている気分でもない。なにせ、昨日は何も見てないんだから！？たっぷりとした朝食の後、狭い室内で適当に身支度を済ませると、早速“市内観光”へと出かけることにしたのであった。
まずは、宿のすぐ傍の大通で市バスを拾って、Copacabanaとその周辺を見晴らせる「Sugar Loaf」という丘というか、“岩山”の方へ。
丘の前の停留所でバスを降りると、そこから頂上へと登るためのケーブルカー乗場まで歩いて行く。そして、この時点で既に、奇岩といわれるSugar Loafの姿を目前に見る事ができる。よく目を凝らして岩肌を眺めていると、そこにはロッククライミングをする人々の姿が！？Rioの街には、この岩へのクライミングを手配してくれる代理店などもあるらしい。気にはなるけれど、こちらは今のところ2人には縁のないTourである。

入口の前で乗車チケットを購入し、お土産屋を横目に早速ケーブルカーに乗り込む2人。
たまに小雨がパラついているのが気になるけれど、岩山の上が雲に隠れているというわけではなさそうだ。本当は天気が良い日に来たかったけれど、そう言っているとどこにも行けなくなってしまう。数あるRioの観光名所のどこにしたって、「晴れの日」の方がいいのは基本的に同じことだから…。
悪天候にもかかわらず、ケーブルカーに乗り込む観光客の数はかなり多くて、乗車前には長い列に並ばなければならなかった。列の後ろから乗車待ちをして、いよいよ丘の上へ。
地上からSugar Loafの頂上へはケーブルカーを2回乗り継いでいかなければならず、途中にもうひとつの岩山「Morro de Urca」を挟んでいる。しかし最初に降り立つその岩山の頂上も既にかなりの絶景なので、人々はこうしてあっちこっちで記念写真を撮ったりなんかしているのが見える。ここに来て雲も少しだけ薄くなってきているようで、遠くの空には青い空の片鱗が見えたり、そしてまた隠れたり。
気温は少し上がってきて、ちょうど「暖かい」と感じるくらいだろうか。

それでも2人はここでの撮影は最小限にして、最短距離で第2のケーブルカー乗場へ。天気が好転しているうちに、Sugar Loafの「頂上」をみてしまおうと思って…。
そんな風にして最後に見る事が出来たのが、1枚目に使った写真のような風景なのであった。
Copacabanaと周辺の風景が、きれいに目の前に広がっている。
雲はやはり相変わらず多いが、それはそれでなかなか雰囲気があるようにも思える。
雨が強くなることなく降り止んでくれたことが嬉しい。やっぱり早めに頂上まで来て良かった。これはこれで十分、とっても素晴らしい風景である。まぁこういう場合、Optimistic（楽観的）に状況を考えられることが、2人の特技の1つでもあるからね（笑）。

奇岩の上での風景を楽しんだ後、再び雨が降り始めた午後にはIpanema（イパネマ）＆Leblon（レブロン）周辺でショッピングモール巡り。
Rioあたりになると商品の種類も大分豊富になってきていて、ちょっといいなと思う様なものがあっちこっちに並んでいる。これは本当に、貧乏旅行者には“目の毒”です…。
7時過ぎにモールを出てイパネマ海岸の方へと足を向けると、雨上がりの湿ったビーチの向こう側に真っ赤な夕焼けが広がっていた。
海岸の向こうに見える岩山が、霧の中で幻想的な気配を漂わせている。
結局1日中天気はグズグズとしていたけれど、2人にとってはとってもいい日になった気がする。それでもやっぱり、明日は是非とも晴れてほしいなぁ…。