「午後の川辺。」
ラプラタ川の砂浜に広がる、夏の穏やかな昼下がりの風景。
実際には太陽の日差しがかなり強烈に照らしているからそれ程“おだやか”とはいえないのかもしれないけれど、目の前に広がっているビーチに遊ぶ人々の姿を見ていると、やはりここでは“おだやか”という言葉がピンとくるような気がする。
川面の向こう側の空には、徐々に雲が広がってきているのが見えている。そんな雲が光を微妙なニュアンスで拡散していて、それがこの雰囲気を創り出しているのかもしれない。
浅瀬の続く波の穏やかなビーチであるためか、水の中には元気な子供たちの姿が特に多い。みんな結構人懐っこくて、カメラを向けると手を振ってポーズを決めてくれたりして(笑)。見ているこっちも自然と楽しい気持ちになってくる。
とはいえ2人は今日は水着に着替えては来なかったものだから、ビーチとはいえ水には足先を付けることくらいしかできない。水温はとても“生ぬるい”状態で、これであれば、既に夕方に近づいてきているこの時刻から更に人の数が増えている理由も何となく分かる。
日差しが強い昼間に泳ぐより、この時刻以降の日が和らいできた中で泳ぐ方が、よっぽど心地よいのであろう。
そんなことを考えながらカメラのシャッターを押している内、川の向こうに見えていた雲がみるみるとこちら側まで広がってきた。夕日を見るまでここにいるつもりだけど、これだと太陽が雲に隠れてしまうかもしれないなぁ。
まぁ、それならそれでもいいや。時間はとにかくたっぷりとあるし、ビーチ沿いのBARにでも入ってビールを飲みながらゆっくり待つとしようかねぇ…。