まっ赤だなぁ。こんなにまっ赤な夕焼け空、今までどこの国でも見たことない...。

夕方前（といっても、日が長いから7時過ぎくらいの時間からだけど。）からBarでぬるめのビールを飲みつつ、たいてい9時過ぎに沈み始める夕陽を2人は静かに待っていた。

最初、8時過ぎに空がうすら赤く染まり始めた時、やっぱり雲の向こうに隠れてしまっている夕日の切れ端を眺めながら、それでもきれいな雲の姿に思わずぼんやりと佇んでしまった。

とはいえ「結局は日が沈む姿そのものは見れないのだから」と、一度は途中でバス停に向かったのだが、あまりに来ないバスに愛想を尽かしてもう一度ビーチへと戻ることにしたのだ。すると…

さっきよりも、数倍、いや、数十倍鮮やかな朱色に染まった空の姿が、河の向こう側にあったのである。その見事さに驚いてさらに空を見続けていると、時間を追うごとに夕日が沈む方向の“空”と“水”がどんどん“まっ赤”になっていくではないか。
何てこった、こんなのって…。

今までも、ある程度“雲”が空に広がっていた方が夕焼けはキレイに見えるとは思っていたけれど、ここまで赤く染まった“夕焼け”にはどこの国でも出会ったことがなかった。
ホント、ここでの写真に写っている空と水の色が、何の加工もなしで、全くその場の色なのである。水辺で遊ぶ子供たちの姿も、自然とどこか神秘的な雰囲気を漂わせ始める。
とにかくキレイで、思わず同じような写真を何度も何度も撮り続けてしまった。
明日も絶対、このビーチに夕日を、夕焼け空を見に来よう。
明日だけじゃない、明後日も、ここに滞在している間は毎日ここに来てやろう。
そう思うくらい、とにかくこれは、2人にとって、とても強烈なインパクトを持ってた。
今までの旅の中で一番の夕焼けだと思った…。