09 December, 08

「CAPOEIRA。」

capoeira00.jpg


空模様のハッキリとしない午前中を利用して、「Capoeira(カポエラ)」のレッスンへ。
場所は旧市街の中心部にあるカポエラ道場で、ほぼ毎日「1回1時間」の“授業”が開催されており、参加費の15レアル(≒\600)を支払えば誰でもすぐに参加する事が出来る。

もちろん定期的に授業を受けるなら“まとめ払い”で更に割安になるだろうが、2人は4日間の滞在であるから、とりあえず単発参加としてレッスンを受けてみたのである。

capoeira01.jpg

Salvadorは黒人文化が旺盛に咲き乱れている町で、彼ら黒人が生み出したCapoeira(カポエラ)という武道(舞踏)もまた、この町のシンボルの一つになっている。
お土産屋ではカポエラ柄のT-shirtや小物が売られ、演技の為につかわれる道着や楽器・音楽CDやDVDなどもこの町で買い求める人が大勢いるようだ。

capoeira02.jpg

街角や屋外ステージでは日々どこかしらでカポエラの演技が披露されていて、上手い人がやっているのを見ると、それは本当にかなりの迫力である。
黒人たちの長い手足と柔らかい筋肉の動きが、その演技をさらに大きく見せているように思える。白人がやっているそれよりも、やはり彼らの動きは“別格”だろう。

capoeira03.jpg

さて、そんなわけで、カポエラ道場である。
午前中10:00からの回を目がけて道場入りした2人は、簡単な受付事務を済ませると奥の更衣室へと通され、手持ちのジャージやらT-shirtに着替えて先生がくるのを静かに待った。
そして、隣で別の生徒を教えていた若い黒人の先生がこちらにやってきたのを見て、身体が少し緊張してくるのを感じた。その生徒を教えながら見せていた彼の演技を見る限り、かなりダイナミックでアグレッシブな動きをしていたのを2人は知っていたからである。
それでも、完全な初心者の2人に対していきなり無理な注文が飛ぶはずもなく、もちろん最初は基本的な脚運びというか、ステップの練習からスタートすることになる。
肩幅にひらいた両足をその場で固定し、その体勢からまずは右足を左足の後ろへ移動し、それを戻すと今度は左脚を右足の後ろへ…そんな動作の繰り返しなのだが、実際やりはじめるとモノの数分で早くも息が切れ始めてきた。

capoeira04.jpg

裸足でステップを踏む足の裏にかかる摩擦力も徐々に、しかし確実に皮膚に対してダメージを与えていくようで、10分・20分とステップを踏えみ続けている内に親指やらどこやらの皮がめくれて水膨れになってくるのが分かる。そうなるともう、流れ落ちる汗や体力的な疲れとは別に、実質的な“痛み”も精神を圧迫してきて、かなり辛くなってくるのだ。
授業は全部で1時間。最終的には簡単な“蹴り”の動きやそれを“かわす”動きまで習うから、見た目には「あぁ、カポエラをやろうとしているんだろうな…。」というのが分かる程度にはなるのが嬉しいところだ。終了時には2人とも体中汗まみれで、早くも足腰周りが筋肉痛になってるくらいだったけれど、充実感はかなりあった。

capoeira05.jpg

しかし肉体的なそういう“疲れ”よりも、2人が本当にまいってしまったのはやはり、足の裏に出来てしまった水膨れによる“痛み”の方である。
これはもう、緊張状態から解けると歩くのもままならないような痛さになってしまっていて、たった数百メートルの宿までの道程をものすごい苦労をしながら帰宅することになってしまった。部屋でベッドに腰かけると、その後は2人で水膨れになった皮膚の中の水を抜いたり、薬を塗ってテープを巻いたりの応急処置大会に!?
午後からも勿論 町には出たのだが、傍目には2人ともかなり奇妙な歩き方をしている様に見えたんじゃないかな(笑)。
武術を習って、逆に見かけが“弱そう”になってしまったという…。
明後日にはブラジリアに向けてさらに移動がまっているのだけれど、こんな足の状態で、果たして2人とも無事に辿り着けるのかどうか…。

コメントを投稿





コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。