07 February, 11

「古いのが好き。」

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寝台列車での快適な移動で、無事に再び昆明(クンミン)へと戻ってきた。

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前にも書いた通り、昆明はとても大きな『都会』なのですが、それらしい景色はあまり写真に撮りたいとおもわないから(日本とそんな変わらないし)、そんな偏ったレンズを通すと、結局こういう、ごく一部の古びた風景ばかりが切り取られることになる。

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でも、それはそれで間違いなく『昆明』の写真ではあるから、まぁ、表現にウソ偽りがあるわけじゃないんだけど、なんとなく「これが“昆明”ってわけでもないですよ。」と、ひとこと言い訳をしておきたい気分にもなるのです。

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ここ中国でもやはり、都会ほど“その国らしい風景”というのはもの凄いスピードで消えていっているようだ。そしてて、後に造られる近代的世界は、結局どの国もあまり変わらない無個性なものになっている。…個性がないけど、とてもキレイで、それなりに便利で、住んでいる人たちにとってはきっとある程度は“嬉しい進化”なんだろうなぁ、という感じの風景。

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そしてそれは、自分勝手な(!?)部外者である旅人たちにとったら「ぜんぜん面白くない」・「旅先としての魅力に欠ける」、まさに“どこにでもあるような”風景なのである。その辺りの良し悪しを考えるのは、本当に難しいことだけど。

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中国は元々日本の歴史に深く関わりのある国だし、文化も生活も最初から似た所があるけれど、こうした近代化のやり方もやっぱり、日本にすごく似ているなぁと感じる。こわし続けて、造り続けている、というか。 例えばイスラム圏みたいな“強い文化的宗教的こだわり”がある国々では、そこを旅しているときに「10年後には、この町は一体どうなっているだろう…。」なんて事を考える場面はまずないんだけど(だって、絶対変わらないと思うから)、日本とか中国とか韓国みたいな国々の都市ってのは、1年も待たずあっという間にその姿を替えていってしまうのである(韓国は一度も行ったことないけど、想像で)。

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勝手なのは分かっていても、旅をしている2人としては、やっぱりその土地の個性が死んでしまう“開発”って、すごくツマラナイなと思うのです。いくらキレイで、便利になるのだとしても。それは、2人が古いものに対して愛着を感じやすいタチだから、なのかもしれないけど。

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ここに撮った風景の多くも、今の時点で既に取り壊されている途中のモノもあったし、
「…この場所だって、あっという間に隣りのショッピングエリアにとりこまれちゃうんだろうな。」…と、誰でも簡単に想像することが出来る状態なのである。(実際にどういう開発がされるかは、2人とも知らないですが。)

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…まぁ、この辺りの古い家屋たちは見るからに汚く、あまりにもボロボロに朽ち果ててしまっていたけど、それをそのまま取り壊すんじゃなくても、町の風合いを残しながら住み良い環境を作るやり方がありそうなもんなのにな…って。少し歩いてみた感じでも、残したくなるような“魅力”を十分感じられる町角だったから。

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ホント、もう少し上手いこと、古いものと新しいものが融合していく道を模索できないものなのか。 よく言われることだとは思うけど、代官山に『代官山アドレス』が出来たり、表参道に『表参道ヒルズ』ができるような『一方通行の開発』って、ホントに皆が喜んでいる理想の『道』なのかなぁ…。

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因みに、今日はここ昆明には宿泊せず、連日の寝台列車でさらに東へ、『桂林(グイリン)』を目指します。桂林といえば、まさに中国的な『山水画の風景』が見られる場所である。かなり楽しみ。ここや麗江での日々みたいに、暖かい気候に恵まれる事を祈りつつ…。

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コメント

 こんにちわ^^
 旅してると大都市ってスルーか早いですよね(笑)
 どこ行っても欧米のシステム、生活習慣、価値観、文化の新しいモノが目立ちますよね。ふと世界標準なのかな?って全部が悪いとは思わないけど、たまに、あ~もったいないなって感じることありますよね。。。
 帰ってきたらスカイツリーの高さにビックリしないでください(笑)
 小中学校があの辺の下町だったんでどう変わるのか残るのか、日本の日常も早いですよ~

 やっぱ感じること旅人ですね^^
 

そんじくんへ。

いやいや、遂に帰ってきちゃいました。
桃絵の実家に行く途中に、スカイツリーも拝んできましたよ。以外に小さいね!?(笑)…遠くからしか見なかったから。

色々と雑事を終えて落ち着いたら、是非『南大門』に伺いたいと思っておりますので、その時はヨロシク(笑)。

では、再会の日を楽しみにしています。

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