20 February, 11

「やみくろ。」

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最近(香港にいた頃から)、2人とも朝起きるのが非常に遅い。場合によってはAM11:00とか、正午とか、とにかく眼がやたらと重たいし、頭が覚醒してくれないのである…。

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別に時差のある移動をしてきたわけでもないのに、これは一体どうしたことだろう!?上海ではそれを改善(!?)するつもりが、今日も結局事態は変わらず、起きたのはAM10:00過ぎ。あえて言い訳をさせてもらえれば、この宿のドミ部屋には窓が1つもなく、電気を消すと部屋は完全な暗闇に包まれてしまい、朝が来たことに気付けない…というのは、まぎれもない事実である。

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この暗闇は、本当にスゴイ。昨夜、ベッドに横になってパソコンを開いたまま部屋の電気を消し、最後にパソコンの電源を切ってそのまま目を閉じたのだが…。すぐには寝付けず、何となくふと眼を開けた時に、全ての明りが消えたその部屋の暗闇の深さを知り、びっくりしてしまったのだ。目を“開けた時”と“閉じた時”で、目の前の世界が全く変わらないのである。

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こういう暗闇は村上春樹の小説の世界などでは何度も説明されてきたものだったが、いざ自分の目の前に出現した“本物の闇”と対峙すると、それが何とも奇妙な種類の体験であることが実感として理解できる。

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試しに、自分の両手を目の前に近づけ、指が見えるか“凝視”してみたが、その輪郭のカケラすら認識することができない。こうなってくると、頭が少しづつ混乱してきて、「もしかしたら、これは自分の目が急に見えなくなってしまったんじゃないだろうか。」と、妙な疑いを抱き始めるのである。

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そして時間が経つにつれて、「実際、これは本当に単なる暗闇なのか?それとも自分が気付かないうちに世界は滅びてしまったのだろうか。それとも…。」という静かな疑問が頭の中でどんどん膨らんでいって、それに耐えられずにベッドを飛び出した。手さぐりで歩いて電灯スイッチを探り当て、そいつを素早くONに切り替える。

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…すると、いとも簡単に世界は再び再構築され、消灯する前と変わらぬ姿で目の前にヒョイと現れたのであった。何だ、良かった、あれはやっぱりただの暗闇だったのか…。
それにしても、こんな普通の部屋の中にいて、あれほど完ぺきな暗闇に出会えるとは夢にも思ってなかった。そういう意味じゃ、案外ここは貴重な種類の宿なのかもしれない。

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なんて、長々と説明した通りの「日常離れした」暗闇のせいで、今日もしっかり寝過ごしてしまった。急いでシャワーを浴びて服を着替え、とりあえず洗濯をと、宿のレセプションで「洗濯届け」を出す。備付けの洗濯機使用料は、1回につき8元(≒100円)らしい。

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『速洗』モードにした洗濯機が止まり、中の洗濯モノが無事に洗い上がっているのを確認すると、そいつを取り上げてバルコニーのモノ干し竿にひっかけた。今日はどうやら比較的天気が良いみたいだから、多分すぐに乾いてくれるだろう。

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さて、そこからがいよいよ、外出である。AM11:30。ここ上海での『日々の過ごし方』に対する方針を決めていく為にも、何よりまずは「日本行きフェリーのチケットを確保するべきだろう。」ということになった。ネットで調べた地図と住所を頼りにして、チケットオフィスへ向けて出発。日曜日なのが少し心配だが、やってなければ出直せばよいのだし。

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まぁ、結果的にはオフィスは開いてた。…開いてたけれど、その「開いているオフィス」を探し出すのがもう、本当にひと苦労で、あっちに行っては「こっち行ってみろ。」と言われ、こっちに行ってみたら「いや、あっちだ。」と言われ…の、際限無い繰り返し。結果、辿りついたのは午後2時過ぎで、メシも全く食ってなかったから、2人とも空腹で不機嫌になってしまう始末。無事チケットは手に入れたけれど、仲直り(どちらが悪いわけでもないから変な言い方だけど、不機嫌になるとケンカしたみたいな空気になるので)するのに時間掛かっちゃった。

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上海フェリー、出来ればネットでチケット購入出来るようにしてくれれば良いのですが…。
因みに、出発日も決まりましたが、とりあえずここでは内緒にしときます。近々、帰国。それはもう、確かに決定してしまいました。悲しいけど…!?

(※メールのやりとりで手配は可能なようだが、何となく不安な感じがする。カード払い不可だし、返信待つのにどの程度時間が掛かるのか…。「だったら、直接行った方が早いや。」…と思ってしまうあたり、単に自分らがアナログな世代だということか!?まぁ、確かに“若い”とは、自信もって言えないけど。)

コメント

ボリビアのウユニ塩湖のホテルでお目にかかりました廣田です。私は帰国して一年以上経過しましたが、いつも、アップデイトを楽しみに拝読させていただきました。写真が多くて、自分の行った場所ですと、原風景を思い出したり、行かなかった場所ですと、発見があったり、軽い嫉妬があったりで、とって気に入っていました。
いよいよ、帰国ですか。読者としてはさびしいです。ホント。
帰国しましたら、連絡をください。
ぜひ、メシでも食べましょう。
では、残りの道中、お気をつけて。

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