食に対する探求心旺盛なMがどこからか探し出してきた飲茶レストラン『中央飯店』でランチを食べるため、九龍エリアを一路“北”へ、ダブルデッカーでの楽しい移動である。

重慶マンションの道路向かいにあるバス停から、ネイザン・ロードをひたすら真っ直ぐ進んでゆくとても単純な道程なのだが、ダブルデッカーの２階の最前列シートに座って、いかにも“香港”という賑やかな通りを眺めながらの優雅な移動は、それだけで1つのアトラクションと言ってもいいくらい楽しめる。

隣りではMが、デジカメを取り出してMovie Modeで動画を撮っているけれど、信号待ちや停留所が多すぎて、あまり上手くはいかないようだ。

追い越し、追い抜かれる他のバスを何となくボヤっと眺めていたら、車の側面にプリントされた広告の中央に見なれた顔が現れた。その広告は映画『宇宙戦艦ヤマト』のモノで、写っているのはもちろん、“木村拓哉”である。中身の映像は全く見たことないけれど、この写真を見る限りちょっと微妙なニュアンスが漂ってるような…キムタク、大丈夫なのかな！？（笑）

ぶつかりそうな距離に林立する巨大看板をいくつも通り抜けて、ゆっくりと進む最新鋭のダブルデッカー。香港のバスは、どれもスゴク新しそうで、内装も清潔。随分長く利用してないけど、日本のバスも今は新しくなっているのだろうか。

目的地周辺に到着。この辺りは、何というエリアだっただろう…忘れてしまったけど、周りには秋葉原のようなゴチャついた電気街と、洋服問屋が並ぶ通りがあって、どこも地元の人々でごった返している。

既に12時を廻っているからランチタイムとしてはバッチリなんだけど、目当ての中央飯店ではPM1:00から時間限定のスペシャル・ディッシュが提供されるらしく、今入ってしまうとそれは「少し早すぎるっ。（M）」…と、いうことらしい。だったら、少し町を歩こうか…。

賑やかな繁華街を早々に通り抜け、そのあとは少し落ち着いた通りを歩く。どの町角も港付近の近代的ショッピングZoneとは随分表情が違っていて、より中国的な気配が漂っている。…でも、ここで自分たちが感じている“中国的な気配”って、一体何なんだろう！？…少し考えてみる必要あり。

ちなみに、1枚目の写真のタイプの犬を見かけると、オーストラリアにいた頃の事をどうしても思い出してしまう。MAX、元気にしているかなぁ…。