04 August, 10

「Ethiopia。」

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アフリカを旅していると、良しに付け悪しに付け、Ethiopia(エチオピア)という国の噂を耳にすることが非常に多い。

数多くの世界遺産を擁するこの国を訪れる旅行者は世界中から集まって来るわけだが、その滞在は、必ずしも快適なモノとはならないよう…なのである。
まず、人が“面倒臭い”というのが1つ。しつこいし、ウソつくし、バカだし…とか、そんな感じ。観光ずれした町ほど、人の悪さに苦しめられるよう。ガイドや買物の値段交渉も、かなりめんどくさそうな気配…。
そして、宿の汚さと、ムシ(南京虫、ダニ、ノミ関係)の多さ。これもまた、よく耳にする話である。「何処に行っても、ベッドにはビニールシートを敷いて寝てた。」とか、「部屋が広ければ、中にテント組んで寝た方がいいかも。」とか。
さらには食事。インジェラと呼ばれるエチオピアの主食メニューは、時に「見た目雑巾、味ゲロ」と評されるなど、なかなか手ごわいメシのようで、世界を喰らい続けているMなんかには、この辺りがイチバン気になるところだろうか。

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とにかく、そういう噂を耳にするたび、この国への期待と不安は心の底に少しづつ沈殿し続けてきたわけで、今日まさにそのエチオピアという国に入国したのかと思うと、なかなか感慨深いものがある。Airという、当初は思ってもいなかった方法で首都のAddis Ababa(アディスアベバ)に到着した2人は、ターミナル外の駐車場で町行きのミニバス(乗合バス)を掴まえて、今夜の宿となるTaitou Hotel(タイトゥーホテル)へと向かった。
因みにこのミニバスすらも、乗車料金を相当吹っかけてきます。タクシーで100 B(≒650円)と言われたのに、ミニバスを掴まえて料金訊いたら「100B」だって!?現地在住者などから聞いたところ実際は2~3Bのハズだから、これはかなりのボッタクリである。「そんなバカな、2~3Bでしょ、普通。」と言っても、全然値引こうとせずに、そのまま行ってしまったりする。2人は30分ほどの間に10台くらいのミニバスと交渉決裂し、最終的にはやはり“面倒臭く”なってしまって、結局1人10Bで適当なミニバスに乗ってしまった。本当に切り詰めて旅するなら、もう少し根気よくならないとダメなんでしょうが…。

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ホテルに着いたのは、AM8:00前頃だっただろうか。Taitu Hotelは、1898年に当時の皇后“Taitu(タイトゥ)”が建てたという、エチオピアで最初の西欧風ホテルである。確かに本館にはそれなりの趣があるが、2人が泊る事になった別館側は、安宿らしい汚さに溢れている感じ。それでも2階のバルコニーがある部屋はなかなか良いという噂を聞いていたのだが、この日は運悪く2階は満室。結局、薄暗い1階のTwin Roomに泊ることになった。
深夜便移動で早朝に到着という“眠れない”スケジュールだった為、すぐに外に出る元気はなくて、なんとなくベッドに横になる。午前中は2人とも、その狭い部屋のシミだらけのベッドで、そのままグッスリと眠りこんでしまった。

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昼過ぎに空腹を感じて起きだし、HotelのRestaurantで昼食を食べる。ここのRestaurant
は美味しいと本に書いてあったから、ちょっと高めだったけれど初体験の“インジェラ”を、“ドロ・ワット”という鶏シチュー添えで頼んでみました。

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ドロ・ワットは、インジェラメニューの中では最高級品の部類らしい。柔らかく煮込まれた鶏肉と、ピリ辛のシチューがいい香りを放っている。因みにインジェラとは…エチオピア原産の“テフ”という穀物を挽いた粉に、水とイーストを加えて発酵させ、それをクレープ状に焼いた食べ物…らしいです。酸味があり、これが「味、ゲロ」と言われる所以だと思われる。確かに酸っぱいです。でも、ゲロッて表現するほど悪いもんじゃないと思う。

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実際、このドロ・ワット付インジェラは、2人にとっては結構美味しかった。そして、エチオピアビール「St George」もしっかりとした“ビールの味”で、これまたとても良いです。

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食事が終わると、今度はEthiopian Coffeeを求めて、ビニオムさんから勧められていた「Tomoka Coffee」へと向かった。エチオピアは以前イタリア植民地だっただけあって、コーヒーは基本的にエスプレッソで頂くものらしい。ここでの値段は、5B(≒35円)/1杯。世界的に有名な、エチオピアのアラビカ・コーヒー。確かに、なかなか美味いですね。

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さて、今日は既にここまでで色々と盛りだくさんな感じなのに、実はこの後さらに“ひと波乱”ありまして…。Tomokaに行く途中で出会った自称“ラスタを学校で学ぶ学生”2人の誘いに何となく乗って、エチオピア名物「Coffee Ceremony」を見に行ってみたのですが、話では「友達の家」と言っていた目的地が、実際は何やら怪しげな雰囲気の“Chat Bar”と呼ばれるお店で、これがまぁ、エチオピアでは一般的なある種の“草”を食べつつハイな気分を楽しむ場なのですが、店主のラスタマンの雰囲気というのが、何というか日本でいえば“ボッタクリバーのマスター”みたいな感じ。見せてくれると言っていたCoffee Ceremony自体も全然ショボクて、何だか無理やりにコーヒー3杯飲まされて、草を食べさせられて、何となく200Bとられただけ、みたいな…。最後はちょっとションボリした気分になって、トボトボとホテルへ戻ってきたのでした。「なんか既に、お腹いっぱいだね、アジス…。」なので、いきなり明日、早速次の町へ移動します。行き先は…2人の憩いの“イスラム文化”を漂わせる、世界遺産の町“Harar(ハラル)”です。

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