23 January, 11

「チベットの風景。」

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昨日の昼過ぎにLhasa(ラサ)を出発した2人は、今、青海チベット鉄道に揺られながら中国・四川省の省都『成都(チャンドゥー)』を目指している…。

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ラサ郊外にある鉄道駅は思った以上に立派な建物で、その金のかかった施設を目の当たりにするにつけ、「ここは中国なんだなぁ。」と、改めて思い知らされた気がした。

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入口ではかなり厳重な荷物チェックが行われており、駅構内に入る人々が公安に統制されながら長蛇の列を作っている。2人もその列の後ろに並び、中に入るのに30分ほどは待たされただろうか。JはBackpackの中にポケットナイフをしまっていたのだが、これがしっかりチェックにあい、その場で没収されてしまった。今まで、60ヶ国以上をくぐり抜けてきたナイフを、この旅 最後の国で失う事になるとは…。

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列車は時刻通りに出発。駅を抜けるとそこはもう何もない“砂だけの世界”で、列車はしばらくそんな荒野の間を走り続ける事になる。

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車内は暖房完備で温かく、インドの列車のように「6人用ブースに10人以上乗ってる」なんてことも全くないから、空間を広々と使う事が出来る。2人のチケットは『Hard Sleeper』という、ベッドが硬めの仕様となっている寝台車両のものなのだが、硬いとはいっても今までアフリカやインドで乗ってきた寝台車と比べたら『最高級』な寝心地の良さ。

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それぞれ柔らかい枕や掛け布団までついていることに、いちいち感動させられてしまう。
車内には無料の飲用水サーバーが設置されており、レバーを廻せば熱湯も出せるから、みな持ち込んだカップ麺をおやつ代わりに啜っている。

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『中国人は所構わず痰を吐く。』…という噂話から予想して「車内もすぐに汚すんじゃないか…。」なんて思っていたんだけど、以外とみんな、ゴミの処理なんかもしっかりしていた。車内清掃係も小まめに床掃除やゴミ箱回収に来ていて、だから車内はいたって清潔である。

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さらに、2人にとって嬉しかったのは、同じブースに同席した成都出身の家族(夫婦と長女とチビ(男))がとても親切な人々だったこと。言葉は全く通じないけど顔を合わせれば皆いつも笑顔で、とにかくやたらと飯やお菓子をくれるものだから、2泊3日の列車旅の道中、「腹が減る」ということが1度もなかった(笑)。

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窓の外を見れば、そこには信じられないくらいに美しく雄大な風景が広がっている…。
この天国みたいに暖かい車内から、窓を隔てた外側にその風景を眺めていると、あの『冷蔵庫バス(Tourバス)』の中から見ていたチベットの風景と比べ、雪景色さえも格段に『優しく』見えてしまうのが面白い。

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今夜眠ったら、明日の朝には成都に到着することになる。いよいよ、本格的に『中国に突入』という気分。楽しみなのは…やっぱり、中華料理だなぁ(笑)。

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