チベット自治区から中国へと入って来た際に思い描いていた『未来予想図』では、ここ成都（チャンドゥー）に辿り着いた時点でVISA（査証）を延長しようと思っていたのだが…。

いざ、この町の公安局出入境管理事務所を訪れて、VISA用紙を片手に滞在期間の延長を申し出たところ、何ともゾンザイな態度の女に一言「No,We Can’t extend your VISA.」と言われて、おもむろに申請用紙を突き返された。何がどうなっているのか事態が飲み込めず、ただただ無性に腹が立った2人は「なんで、何がどう“いけない”んだ、えっ！？？」…と、勢い込んで再び詰め寄ってみたのだが、女の返事はさっきと全く同じ言葉の繰り返しである。どうやら、英語があまり得意ではないようなのだ。こういう場所に勤めていて、外国人対応窓口に座っている役所の人間が英語話せないって、それでいいのかね…。
しかし、その後も長々と身振り手振りのやりとりを続けた結果、最終的には何とか事態の全貌が少しづつだが、飲み込めてきた。

つまり、今回2人がネパールの旅行代理店で手配してもらった中国滞在用のVISAというのが、2人分まとめての『団体用VISA』というものになっていたのだが、これがどうやら問題の種であるようなのだ。「普通のVISAなら申請後5日で1ヶ月分の延長が可能だが、団体VISAは途中延長は認められません。現在のVISAは2月11日までとなっているから、それまでに中国から出国してもらうか、香港やマカオ、台湾などに抜けてもらうしかないでしょうね。」…なんと、メンドクサイことになったもんだ。折角中国の西部（奥地）にやってきたのだから、出来るだけの場所を見て廻りたいと思っていたのだが、これじゃあ、そんな暇は全くなさそうだ。2月11日に、香港か…。
こうなってくると、今後の予定がだいぶ忙しくなってきそうだなぁ…。