07 January, 11

「Airport。」

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AM4:00。薄暗いホテルのロビーに座り、予約しておいた“Airport行きTAXI”を待っているのだが、15分が経過してもまだ、物音ひとつ聴こえてこない…。

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しびれを切らしてホテル付随の旅行会社に掛け込んでみると、真っ暗な事務所の中で、見覚えのある顔が1人、床に布団を引いて眠りこけていた。このオヤジが、昼間、2人の為にTAXIを手配してくれたハズなのである。

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「ちょっとオヤジ、いくら待ってもTAXI来ないけど、ちゃんと手配できてんのかね?」
イライラしている2人の心情を伝えるつもりでそう声を掛けると、ムニャムニャと眠そうな顔をこちらに向けて、ゆっくり布団から這い出してきた。どうやら、何とか今の状況だけは理解してくれたような“気配”がある。

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「来てない?う~ん、おかしいな…。いやいや、大丈夫、OK、オーケー。今から向うに電話掛けてみるから、ちょっとそこいらで座って待ってなよ。」
そんな軽々しい受け答えの最中に、やたらと音のデカイ屁を1発かましてくれた。本当は寒空の下よりオフィスの中に入って座りたいと思っていたのに、これじゃ中に入るのがどうにも躊躇われる。…そう思ってる間に、さらにもう一発…。

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…このオヤジ、本当に大丈夫なのかなぁ…。っていうより、こういう“クレーム”に対応するにあたって、無邪気にドデカイ屁をかますって神経が、どうにも癪にさわるのである。昼間は「日本人、大好き。」みたいな素振りで調子よく振舞っていたけれど、まったくどうにも、結局は非常に“信頼しづらい”人物なのであった。

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電話は幾度となく不通音を繰り返し、その度に電話番号を変えては別のだれかに連絡をとろうとしている。そんな様子を眺めながら不安な心が広がりだした、その時…
「○×△○△××○×△????」
何やら誰かとヒンディーで話をしたかと思うと笑顔で振り向いて、こちらに向かって頷いている。「何だか、似た名前のホテルの方で待ってたみたいだ。でも大丈夫、あと5分もしたらこっちに車まわしてくるからさ。」

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まったく、最後の最後まで気が抜けないったらない。ちゃんと時間の余裕はみてあるからいいけど、どうにもスムーズに事が運ばないのが、インドらしいっちゃ、インドらしい。

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そうして、無事に迎えにきたTAXIに乗ってやってきたデリーの空港は、アッと驚くくらいに近代的な真新しい建物だった。実際、この国際線用の“第3ターミナル”は最近完成したものであるらしく、見る限りどこを向いても“インドらしい”要素は見当たらない。

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…しかし、チェックインや出国審査などを終えて待合ロビーで腰を落ち着けると、目を向けた頭上の天井材がどれも微妙にひん曲がっている事に気が付いたのです。やっぱり、どれだけ“近代化(欧米化)”しても、どこかにその国の“らしさ”が出てしまうものですね。

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因みに、朝、TAXIの遅れにあんなにヤキモキさせられたのに、空港に来てみたら搭乗予定のカトマンドゥ行きが「2時間遅れ」になっている…。「やっぱ、インドだなぁ…。」なんて、がっかりするよりも感心してしまった。(そして、結果的にはこの“遅れ”の分だけ新空港の内部探検を楽しむ事が出来て、何だか妙に充実してしまったのでした。)

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さらば、インド。この1ヶ月ちょっとの短い(!?)滞在では「ハマる」程には魅力を感じきれなかったけど、思っていたほど「汚く」も「ウザく」もなかったし、悪くない国だったと思う。いや、楽しかった、毎日、とっても。とくに南インドは、もう一度ゆっくり旅をしてみたい。そして、今度はもう少しだけ「暑い」時期がいいかな。

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…今、こうしてインドを経験したあとに改めて思い出すと、「アフリカでの日々」って、なかなか凄まじかったような気がする。インド入国前の、いい“高度順応”になってたのかも…。

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