22 October, 10

「記憶の中の場所へ…。」

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宿を移ることにした。別に、今日まで2泊した「Agora Hostel」が悪かったわけではなく、いや、それどころかスゴク居心地の良いホステルだったのだけれど、偶然見つけた2人にとっての“思い出の場所”に、今、もう一度ステイしてみようと思ったのである…。

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Paris Hotel。…ここから、こうして3年以上にも及んでしまった2人の長い旅路は始まったのだ。最上階、テラスの向う側にマルマラ海が見えるこの部屋で、これから始まる世界旅行への期待に、胸躍らせていたあの頃…。その時に思い描いていた“理想の経路”とはだいぶ違った道を進んで来たけど、「これもまた悪くなかったな。」と満足できるのは、3年間いつも全力で旅してきた、と思えるから。

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3年前、何も分からない2人が、この町に到着してすぐ“客引き”に連れられてドキドキしながら訪れた、裏通りの古臭いホテル。どこにあったか、大体の場所は憶えていたけど、はっきりとした記憶がなかったから、今回すぐに訪れる事はなかった。…でも、昨日「もう少し安くていい宿ないかな。」と周辺地域を何となくブラブラ歩いていた時、このホテルの看板を見つけて、思わず飛び込んでしまったのである。

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ロビーに入った途端、思いがけない程の懐かしさが、胸の奥からこみ上げて来た。そうだ、ここだ、こんなホテルだったなぁ…。何も変わっていないような、何か少し変わったような。でも、確かにこの場所、このホテルで、2人は始まりの日々を過ごしたのだ。

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「あの、最上階の、海の見える部屋は空いてますか。」フロントの男に訪ねてみると、今はオランダ人の団体客が入っていて、あいにくその部屋も埋まっているという。しかし、明日(22日)になればその団体もチェックアウトするから、たくさんの部屋が空くのと一緒に、その最上階の部屋も利用可能になるということらしい。

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「じゃぁ、あの、明日から。明日から泊めさせてもらいたいんですけど…。」設備や内装は現在宿泊している“Agora”とは比べ物にならないくらい、くたびれているし、汚いんだけど、さすがに個室料金はドミに泊るのと比べて高くつく。3年前にもここに宿泊したことを告げつつ“泣き落とし作戦”で値段交渉をして、どうにか今のドミ宿泊料金より少しだけ高い程度の料金にしてもらい、その場で宿泊予約を入れてしまったのであった。

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そして今日、改めてその部屋“601号室”に通されてみて、実際3年前に泊っていたのは、このひとつ下の階の“501”だったことに気付いたという…(笑)。でも、比べてみたらこの部屋の方が広いし、ひとつ上の階な分だけ、マルマラ海を望む眺めもさらに素晴らしい。「この部屋が、思い出の部屋だ!」と、勢い込んで値引き交渉をした手前もあり、そのまま、何も言わずに今回はこの部屋に泊めさせてもらうことにしました(笑)。

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少し曇りがちで肌寒い週末の、金曜日。外は冷たい風が吹きすさんでいて、荷物を落ちつけて部屋を出たものの、結局あまり観光する気分にもなれなかった。近所の、スルタンアフメット周辺をブラブラしながら、急いで「グランバザール」の中に逃げ込み、アーケードに囲われた“室内”の暖かい空気で身体をほぐす。その後も陽が暮れるのを待たずに、身体をさすって歩きながら、夕焼け刻にはホテルへと戻った。

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毎日、温度差がとても激しくって、気持ちの準備が上手く調わない感じ。明日も寒いのか、また暖かくなるのか…。とにかく今日からあと5日はイスタンブールに滞在予定です。

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ホテルの窓辺からみる、マルマラ海と夕日。

コメント

僕らもそのホテルにお世話になりました。とても懐かしく感じるのはなぜだろう?あれから1年以上が経つんだな、仲良く健康な素晴らしい旅、こちらから応援してますね。

こんにちわ^^淳平さん桃絵さんおひさしぶりです!
1週間ほど前にたまたま旅ノートを整理してたら、お二人から頂いた連絡先と「アリガトウ。」の名刺があらわれて、開いてみたらもうビックリ!って感じです(笑)何もワードを書かず誰って感じですよね(笑)あれです(笑)わずかながらでも憶えててくれたら嬉しいのですが、バルセロナの宿であったヤツです^^情報交換たくさんして、のり子さんの宿を提供したヤツです^^
 まだ最近の日記しか読んでなのですが、宿に移られた想いなどとてもお二人の人柄がでてるなぁと^^写真もとても綺麗でこちらも人と感性があらわてるなぁと^^
 あった時の印象そのまま素敵ですね!
 楽しんでください^^
 

884夫さんへ。
おぉっ、884家もこのホテルだったんですね(笑)。設備は古くて最上階までの階段上り下りはかなり辛かったけど、僕らにとっては非常に思い出深い宿です。そうか、1年前、ですか…。

そういえば、仕事で行った中国はどうでしたか?

僕らも「中国経由、日本行き」を検討中で、今、旅の最終的な終え方を考えているところです。

とはいえ、まだまだ、その前にインドが立ちはだかっているわけで…。今まで以上に“健康”に気をつけつつ、楽しく旅を続けていきたいです(笑)。

応援、よろしくお願いします!

そんじくんへ。

ワードがなくても、名前で即、判別可能ですよ(笑)。お久しぶりッス。

再会…ではないけど、何だかそんな嬉しさがあるね、こういうのって(笑)。

遅ればせながらだけど、僕らの旅もようやく「終盤」に入ってきて、そのくせ先が見えてきてしまった分だけ、また旅の事が愛おしく思えているような、何とも複雑な心境で日々を過ごしている感じです。

メールも見ました。どうもありがとう。

こうなってくると、旅の終わりは「南大門」かな(笑)。

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