20 October, 10

「Constantinople。」

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早朝、まだ夜が明けきらない内に、バスはイスタンブールのアジア側ターミナル「ハレム」へと到着した。本当は、Sinopで乗り込んだ長距離バスがここまで運んでくれると思っていたのだが、実際には数km手前の道端で「あとは、あの市バスに乗り換えて行ってくれ。料金はこちら持ちで、既に払ってあるから。」とアテンダントのオヤジに急かされ、眠りから覚めたばかりのボ~っとした頭のまま、何だか分からない内にその市バスに押し込まれて、それでも何とかドタバタとここまで辿りつくこととなったのであった…。

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バスを降りると、外の空気がやけに冷え込んでいる事に気付いた。さっきの乗換えの際は頭が眠りから覚めきっていなかったから、2人とも何も感じなかったのかもしれない。
ジャンパーを着込み、Backpackを担ぎなおすと、明るくなるまでの時間潰しにカフェで温かいチャイでも飲むことにした。次第に明けていく空の色を見ていると、今日は比較的“ましな天気”なのかもしれないと思った。そして、先週までのイスタンブールは雨と灰色の曇り空に包まれ続けていたから、そろそろ青空が見たいな…と、そんな事を考えつつ、少しぬるくなってきたチャイを一気に飲みほして、そのまま傍にあるフェリー乗り場へと向かった。

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フェリーの料金は、市内を走るバスやメトロと同じ1.5TL(≒90円)。このフェリーでヨーロッパサイドの“スィルケジ”地区に向かうのが、ここから安宿が密集するスルタンアフメット・エリアに行く為の最短ルートであり、最安ルートになっている。
しかし、このフェリーを使う利点はそういう実質的な事だけではなくて、この、甲板から眺める景色の素晴らしさが、旅人に「あぁ、いよいよあのイスタンブールにやって来たんだ…。」という、感動というか、感慨を抱かせてくれる…それが一番なんじゃないかと思う。

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夜が明ける程にヨーロッパサイドの陸地が近づき、スルタンアフメット地区にそびえ立つブルーモスクとアヤソフィアの尖塔の姿がはっきりとしてきた。ガラタ橋を挟んだ金角湾の右手側には、美しいガラタ塔の姿も見える。いよいよ、ここに戻って来たんだ…。先週は感じられなかったそういう気分を、ようやくここで感じる事が出来た気がする。3年半…。旅立ち以来、思いがけない程の時間が経過してしまったことに対して、改めて思いを馳せてみる。それでも「少しでも後悔するような瞬間は、この旅にはなかったんじゃないかな…。」と、今までの色々な出来事を懐かしく思い出しつつ、その美しい風景の真ん中で、運ばれるままにボンヤリと浮かんでいた。

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宿は、スルタンアフメットエリアの中でも最もBackpackerが集まる通り「Akbiyik(アクブユック)」の周辺で選んだ。Agora Guesthouse & Hostelはまだ出来て何年もたっていないだけあって内部は非常に清潔で、朝食が豪華なブュッフェだとうのもまた、嬉しい。
到着した時はまだCheck Innには早い時間だった為、荷物だけをフロントに預けると、すぐにインド領事館へ向かうことにした。今日は、いよいよVISAが発行される日なのである。

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領事館では、まず申請が無事に通ったことを知らされると、その場で料金とパスポートを預けることになり、その後「受取は夕方5時以降だよ。」と言われた。時間潰しに近所のショッピングエリアに出かけ、そのままオルタキョイと呼ばれるエリアまで歩いた。

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ここはボスポラス大橋のたもとにある繁華街で、テイクアウトの「クンピル(具だくさんのJacket Potato)」が有名。2人も勿論ためしてみたけど、ボリューム満点で、なかなか美味いです。かなりデカイから、2人で1個でちょうど良かった。1個8TL(≒480円)なり。

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周辺にはオシャレな雑貨屋や土産物やが並び、その内の1軒で2人はポストカードを購入した。古い時代の写真を使ったポストカードで、脇には「Constantinople(コンスタンティノープル)」と書かれている。様々な時代を経て、その度に名前を変えて来たこの町の、歴史の重みを思い、その写真の中の世界を想像して楽しんだ。

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午後、夕方前にバスでタクシム広場に戻ると、そこから歩いて再びインド領事館へ。無事にVISAも発給されて、今日は何だか良い日だった気がする。
ネパールに向けて再出発するまで、あと1週間弱はこの町に滞在することになる。明日も、明後日も晴れればいいなぁ。そうしたら、町を歩き回って、フェリーにもまた乗って、バザールで買物して…。この素敵な町の事をもっとたくさん知りたいですね。

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コメント

またヨーロッパにもどってたんですね!
私来週から一週間パリ行くんです!
一人旅に!!!!!!!!
またまた偶然会えたら嬉しいですね~
トルコ行きたい!!
bon voyage!

ナルピーへ

おひさしぶり。そう、再びトルコに行ってました。
ナルピーはまたフランスですか、さすがシェフ。

またどこかで会いましょう。東京か?

では、一人旅楽しんでね~。

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