Western Wall。日本では“嘆きの壁”と呼ばれるこの巨大な石壁の前に集まる今まで見た事もないほど大勢のJewish（ユダヤ教徒）たちの姿とその場の雰囲気に、ただもう、圧倒されてしまう…。

宗教心とか、そういうのじゃなくて、何ていうかただ、その団体としての“迫力”に「うわぁ～。」って、のけぞってしまう感じ。人によっては、あのユダヤ教徒の人々の黒尽くめ、かつエキセントリックな髪型のセンスに「ついていけない…。」と思ってしまうようだけど、2人としては、あれこそが「カッコいい。」んじゃないかと（笑）。
壁の前の広場はパーテーションで2つのパートに仕切られており、広く取られた敷地側が男性用、もう片方が女性用の“祈りの場”になっている。そしてやはり、部外者として見ていて面白いのは、断然“男性側”のサイドだろう。姿恰好もそうだし、時おり集まった人々が楽器の演奏なども交えて歌い、踊りまわっている様子も興味深い。壁の周囲にはワゴンに積まれた聖書（！？）とともに、それを朗読するための“譜面台”のような台も置かれている。本に書かれた言葉を読みながら壁に向かって祈る人もいれば、壁そのものに向き合って静かに祈りをささげる人々もいて、夕方、涼しくなってくる時間帯に向かうにつれその人数もどんどん増えていく。その内、自分たちが入っていくスペースがないくらいに信者の人々で広場は埋め尽くされ、だからって特に何か特別な事が行われるわけじゃないんだけど、何となく目が離せなくて、しばらくその場を離れる事が出来なかった。
気が付くと、あんなに暑かった太陽もすっかり落ちて、真っ暗闇の空の下、ライトアップされた広場の中で、祈る人々に囲まれるようにして座っていた。
イスラエル到着、最初の夜。何となく、わるくない気分（笑）。