15 August, 10

「Lalibela。」

0815%20lalibera00.jpg


Lalibela(ラリベラ)の岩窟教会群。文句なしの世界遺産。一体、どのような技術と努力によって、これ程美しい教会群を岩の最中に掘り抜いたのか…。

0815%20lalibera01.jpg

ここは12世紀のラリベラ王統治時代に首都として栄えた土地で、当時エルサレムへの道がイスラム教徒に占領されてしまったことにより巡礼が困難になった事を受け、「第2のエルサレム」実現を目的として、王の意志で造られたということらしい。2万人もの人々が24年の歳月を掛けて、1枚岩の岩盤を掘り抜いていったということなのだが…あまりにも精巧な“建物”としての完成度に、ただただ、度肝を抜かれてしまう。

0815%20lalibera02.jpg

教会群は全部で3つのパートに分かれており、第1グループに6つの教会が、そして、第2グループには5つの教会が集中している。それに、そこから少し離れた場所に建つ「St George Church(聖ギオルギス教会)」を含めた計12の教会を観光客は歩いて巡る事になるのだが、お昼に休憩時間(見学出来ない時間)がある事も考えると、1日めいっぱいに使って、ようやく全て見る事が出来るというくらいのボリュームである。

0815%20lalibera03.jpg

チケットセンターからほど近い所にある「第1グループ」の教会群は非常に洗練された雰囲気で、岩盤をくり抜いた通路で繋がる順路も分かりやすく、ガイド無しの自力観光でも比較的スムーズに見学していくことが出来る。この岩窟教会群の中で最も規模の大きい「Medhane Alem Church(聖救世主教会)」にはイタリア支援の元に建造された近代的大屋根が掛けられているのだが、それがかつての趣を壊してしまっているようで、少し勿体ない感じがする(建築物の風化を防ぐ上では、非常に効果的なのだろうけど)。
教会の所々で聖書を読みふける信者の方々は皆一様に物腰柔らかだが、「写真撮ってもいいよ。」と言われて撮影したりすると、やっぱり“チップ”を要求されます(笑)。こういうのは、信仰心とは矛盾しないのかなぁ…。

0815%20lalibera04.jpg

0815%20lalibera05.jpg

0815%20lalibera06.jpg

0815%20lalibera07.jpg

0815%20lalibera08.jpg

0815%20lalibera09.jpg

0815%20lalibera10.jpg

第1グループを見終わった後、その足で午前中の内に「St George Church(聖ギオルギス教会)」も観に行った。上から見ると十字のカタチをしているこの教会はノアの方舟を象徴しているともされ、別名「ノアの方舟(そのまんま)」と呼ばれたりもするらしい。全ての教会群の中で、最も有名なのがこの教会だろう。その外観は、ポストカードやT-Shirtの柄にもなっている。内部に入るとガイドブックにも載っていたような顔立ちの司祭が待ちかまえていて、自慢の「クロス(ラリベラクロスと呼ばれる十字架)」を見せてくれるのだが、言われるがままにひとしきり写真撮影などを終了すると、ここでも再びおもむろに、彼の口からは「50Bill。」の一言が!?…まぁ“心付け”は必要だろうと思ってはいたものの、司祭が“金額指定”で金を要求してくるとは、さすがに思わなかったもので…。ちょっとショック(笑)。結局、10Billのみ渡してきました。最初は「違う、50Billだ。」などと拒まれたけど、一応それで押し通して。

0815%20lalibera11.jpg

「“信仰心”と“金への執着”は矛盾しないのか…。」
結局、午前中は最初から最後まで、この言葉を心の中で繰り返していたのでした…。

0815%20lalibera12.jpg

コメントを投稿





コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。