14 August, 10

「Engine Trouble…。」

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AM6:30にGondar(ゴンダール)のバスステーションを出発。予定より1時間遅れでの運行となったのは、どうやら車のバッテリーがあがっていた事が原因だったらしい…。

今日はただでさえ時間的に余裕のない移動であるにもかかわらず、初っ端からなにやら不安な出だしとなってしまった。こんなボロボロの旧式バスで、全9時間の山岳走行を無事に乗り切る事が出来るのか、どうか。

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そんなことをボンヤリと考えながら、ゆっくりと走るバスの窓の外に目を向けると、数日前にも見た様な風景が周囲に広がっている事に気が付いた。どうやら、途中まではBahir Darから来た時と同じ道を戻っていくことになるらしい。相変らずの緑豊かな田舎風景だが、こんな灰色の曇り空の下では、本来の魅力をまだ伝え切れていないようにも見える。

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途中ちょこちょこと小さなトラブルがありながらも、比較的順調に進んでいた我らがオンボロバスだったが、次のバスへと乗り換える為の停車駅に着く直前という段になって、いよいよエンジンが不吉な音を立て始め、遂にはその場でストップしてしまった。バスの運ちゃんとチケット係りが必死になって修理をするものの、1時間が経過してもなお、動き出す気配が漂ってこないのである。時刻は、既にPM4:00を廻っている。

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「次の町から乗る予定のミニバスって、何時が最終便なんだろう…。」
場合によってはその町(Gashena)で1泊しなけらばならなくなるかもしれない。元々、このルート(Gondar~Lalibela間)はつい最近まで2日掛かるのが普通だったらしい。それが、途中の道の舗装化によって“当日着”が可能となったようなのだが、それも車のエンジンが壊れてしまっては、当然、一気に話が違ってくる。

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修理の為に停車した村の子供たちも「何だろ、何だろ。」と、興味津々にこちらを覗き見ている。そんな子供たちの可愛らしさに「写真、撮ってもいい?」というジェスチャーをしたら、照れながらコクリと頷いてくれた。なのに、いざカメラを向けてシャッターを切ろうとすると、数人の子供たちは後ろの門扉の向う側に逃げていってしまったのである。結局、恥ずかしくなっちゃったのかな(笑)。それでも撮れた写真を見せてあげたら、嬉しそうに笑ってたけど。

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結局このバスのエンジンはすぐに直るような状態ではなかったようで、最終的には通りがかった別のバスに少しの追加金(10Bill≒70円/1人)を支払い、残り30分の道程をそちらに乗っけていってもらう事になった。でも、それをしたのは西洋人2人組と、JとMを合わせた計4人だけ。その他の現地の人たちは、いつ直るとも分からないバスの再出発をそこでひたすら待ち続けることになるのだろう。

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乗換え地点のGashena(ガシェナ)に着いたのは、PM5:00前くらいだっただろうか。そこでは、別のバスで到着していたらしい西洋人6人組が今まさにミニバスの料金交渉をしているところで、「この1台を逃したら、やばい。」と直感した2人も、そのバスに一緒に乗っけてもらえるよう、急いで話の輪に加わる。結局、料金は聞いていた通常料金よりも割高の70Bill(≒450円)となったが、こんな辺鄙な町で1泊しなきゃいけない事を思えば、無事にLalibela(ラリベラ)までの席を確保できただけでも「良かった…。」と、思える。そして、そこから2時間の道のりは全て未舗装の凸凹山道だったが、その景色は今までのどの区間にも増して本当に素晴らしかった。アフリカ到着後すぐに訪れたレソトの山岳風景にも通じるような、アルプスの少女ハイジ的雰囲気。夕陽が沈む程に空に掛かっていた雲も晴れていき、その雲間からは、神々しい光の束が緑豊かな大地に降り注いでいる。何だか明日からの“ラリベラ滞在”自体に、光がさしているような感じが…(笑)。

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