27 August, 10

「Embassy of Japan。」

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今日こそは…と、願いを込めてイエメン大使館に電話をしに行く、M。それを部屋で見送りつつ、気持ちを落ちつけようと努める、J…。

宿のフロントで電話を借りてイエメン大使館に電話を掛けてきたMが、そろりそろりと部屋に戻って来た。固唾をのんで見守るJに、あきれ顔のMが伝えたところによると…。
「…ダメ、だった…。っていうか、電話を掛けてVISAのこと訊いたそばから、『まだね。また月曜日に電話して。』って…。そんなの、長すぎるんじゃないかって向うに不満を投げかけたんだけど、その後もただ『とにかく、月曜日に電話してよ。』って繰り返したかと思うと、そのまま勝手に電話きっちゃったんだから…。あいつら、何か本当にムカつく!!イエメンていう国自体、行きたくないような気がしてきたくらいだよ~!!」
多少予感はしていたものの、本当にその事態が身の上に降りかかってくると、やはりガックリと項垂れた気分になってしまう。あいつら(イエメン大使館)、ダメだ、ホント…。

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これで再び、最低でもあと3日はこの町に滞在することになってしまった。そのことを冷静に考えれば考えるほど、イエメン大使館の仕事のいい加減さが腹立たしいものに思えてきて、「このままじゃ、何か気持ちがおさまらん!」と、善後策を考えた末、「とりあえず、近所にある日本大使館の細田さん(2人のレターを製作してくれた担当者)に相談してみようか…。」という結論に達したのであった。
2人の宿から、歩いて10分。本の貸出などで何度も通った日本大使館のビルの入口をくぐり抜けると、通された待合室のソファーに座って細田さんが現れるのを待つ2人。そして、数分後にやってきた細田さんと久々に顔を合わせるなり、「あっ、どうもどうも~。…あれ、もうイエメンの方に向かわれてたんじゃ…。」と、痛い言葉を投げかけられてしまった。
「いや、そのつもりだったんですけど、じつは…。」と、そこからはもう、弾かれたように今までの苦労話を次から次へ浴びせかける、JとM。時おり親身な相槌を打ちながら、メモを取りつつそれを聞いてくれる細田さんの顔を見て、いままで溜まり続けていた“鬱憤(うっぷん)”が、なんだかス~っと解れていくような気分を味わったのであった。多分、自分たちの置かれたこの遣り切れない状況を、とにかく自分たち以外の誰かに、少しでも聴いて(共感して)もらいたかったのだろう。
結局、「ラマダン中のイスラム諸国に関することでは色々と問題が起こる事も多い。」ということで、それを外からどうこう口出しするなんてことも、出来ない相談であるらしかったんだけど、「待つしかない…。」という以外に大した“答え”が出なかったわりには、最終的に2人の心は相談前よりだいぶ和らいでいた様な気がする。

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帰りには再び大使館内の図書館で本を数冊貸してもらい、とりあえず来週の月曜日までは、もう一度待ってみる決意をしたのであった。…とはいえ2人のエチオピア滞在VISAの方も来月3日までと期限が迫っているから、月曜日の段階で先が見えないようであれば、次の方針をすぐに考えなければならないだろう。まったく、毎日同じような場所で同じような生活を送っているから、写真も“食い物”くらいしか撮ってなくて…(因みに上の写真は、近所のカフェ“African Queens”で食べたクレープwith Meat(ひき肉)。意外な組み合わせだが、これがまた意外に美味かった。)。このブログも、写真やその場所の魅力を伝えるものから、“愚痴”一辺倒の展開になってきちゃったなぁ…。

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