20 July, 10

「TSS Express。」

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朝、Check Out後にホテルの1階の大衆レストランで“チャイとドーナッツ”の簡単な朝食を済ませると、歩いて5分程の距離にあるバス会社のオフィスへと向かった。

バス会社の名前は、「TSS Express」。ここMombasa(モンバサ)からコースト沿いの道を北上し、目的地Lamu(ラム)島の対岸の町まで8~9時間の道のりで、500Ksh/1人。
途中、中間地点的な距離にあるMalindy(マリンディ)までは順調な舗装路だったが、そこから先は未舗装の悪路が続き、進行速度も極端に遅くなる。そして、この辺りはソマリア国境が近い事もあってか、たまに「窃盗団」が現れるらしく、そういう地域に入る前辺りからバスに2~3人の警察官が乗車してくるのであった。同じような事はマダガスカルの「Morondava~Antananarivo」間でも経験したが、こういうのはちょっと緊張感が高まります。…それでも人間は、何にでも“慣れる”ことが出来てしまう動物のようで、いつの間にやらその警察同乗の緊張感にもすっかり慣れてしまい、ウトウトとしながら夢うつつの状態で長い旅路を消化していくことに。そして、PM6:00頃だったろうか、辺りが少し薄暗くなった頃に、バスはLamu(ラム島)へと渡るスローボート乗り場へと到着した。

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同じバスに乗っていた西洋人の親子ともども、地元民に紛れながらその満員御礼のスローボートで、波のない静かな夕方の海を渡る。そうして海の上にいる間にも刻一刻と日は西の空の彼方へと落ちていき、ボートがラムの港に到着した頃にはすっかり辺りは暗くなっていた。そして、押し合いへしあい降りる乗客の後を追って船着き場のデッキへと降り立つと、人から聞いていた通りに、さっそく客引きが声を掛けてきたのだった。
「Hotel Pole Poleに行きたいんだけど…。」こちらから行き先を伝えてみると、「よし、分かった。あそこは安くていいホテルだからな。俺がちゃんと連れて行ってやるよ。」と、1人のオッサンガイドが近寄って来た。結局彼の道案内で無事にホテルにたどり着いたのだが、運悪くというか、時期が悪かったというか、既にこの辺りはハイシーズンに入り始めているようで、全室“Occupied”、満室状態であるらしい。「仕方ないね…。よし、じゃあ俺がここと同じ価格帯のホテルで、おススメの所を紹介してやるよ。」意気揚々と歩きだすオッサンガイドに連れられて、夜のラムの旧市街を歩く。暗くてよくは見えないが、この狭い路地が交錯する感じはタンザニアのザンジバル“ストーンタウン”で経験したものに近い。もしくは、モロッコの旧市街とか…。とにかく、馴染み深い“イスラム文化の匂い”の様なものが、2人の心を妙に和ませた。そして、どこをどう歩いたのか分からないままに何時の間にやら町の反対サイドまで来た3人は、「Oranje House」というプレートの掛かった建物の前で再び足を停めることに。
「ここだ。まぁ自分の家だと思って、リラックス気分で上がってくださいな(笑)。」
内部は確かに「普通の家」の様な造りで、かつ新しく宿としてオープンしたのか、内装全体がまだキレイなようである。部屋も広く、清潔なバスルーム付で「4泊してくれたら、1泊1000Kshでいいよ。」…聞いていた“ラムの安宿の相場”よりは少し高いが、清潔感と、住宅風な雰囲気がいいし、場所も町の中心部付近でマーケットや安食堂街に近い。結局、即決で4泊分をその場にて支払い、ここから、“インド洋に浮かぶパラダイス”ラムでのすばらしい日々がスタートしたのであった…。

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