「ちょっと不機嫌…。」
早朝のTaxi Brousse(タクシーブルース)に乗込んで、Fianarantsoaから北東62kmの地点に位置する田舎町「Ranomafana(ラヌマファナ)へ。
ここは周辺に温泉が湧き出る町で、そこからマダガスカル語で「お湯」を意味するラヌマファナという地名が付いたそうだ(地球の歩き方より)。
さらにこの町はすぐ傍にある有名な国立公園「Parc National de Ranomafana」への玄関口となる町でもあり、2人もそこでレムール(キツネザル)を見ようと、わざわざここまでやって来たのですが…。予定していたホテルに到着し、ドミトリータイプの部屋の中に重い荷物を降ろしたところで、Jがある大事なことに気づいてしまったのである。
「このホテルって、もしかして…テレビ、ない!??」
普段なら宿にテレビが無かったからって特に何の問題にもならないのですが、この日はちょうど、World Cup「日本 vs デンマーク」の前日。この大事な1戦を控えて、当日にテレビの傍にいれないということになると、Jとしては、これはかなり困った事態なのである。
宿のオヤジに訊いてみると、「テレビは7km先の“村の中心”まで行かないとないけど…大丈夫、今日中にTVの日本戦放映時間を調べといてあげるから、明日のその時間に見に行けば大丈夫だよ。」なんて。…本当かなぁ、なんか不安だなぁ…。
…そんな不安がJの不機嫌に繋がっていき、Mへの八つ当たりから今度はMまで不機嫌になって…。
「そんなに観たいんだったら、最初からもっときちんと考えて旅程を立てれば良かったんじゃないの?(M)」
「そんなこと今言ったってしょうがないじゃんよ~。これからどうするかが問題なんだからさ~(J)!!」
…と、不毛な言いあいをしながらのひと時がしばし続く。こんなことも、たまにあります。でも、基本的には2人仲良く旅していますよ(笑)。