「Working Women。」
村の周囲の探索の途中に、現在工事中だというダムサイトを見学に行った。
この辺りの村にはやはりどこも水道が通っておらず、村人たちはみな井戸から汲んで来た水で生活をしているのです。
ただ、歳をとった老人たちなんかにはこの“水汲み”が非常に辛い重労働で、そういうことを考えたときに、このダムとそこからポンプで引く水道の必要性がクローズアップされたようなのである。
「この工事もまだ完成への目処が完全にたっているわけじゃなく、だから2人(J&M)にも、日本に帰った後、技術的になり金銭的になり、なにかバックアップをしてもらえると助かるんだけど…。」なんていうSolomonの話を複雑な心境で聴きつつ、工事の現場の方へと目をやる2人。
すると、そこで働いている工員たちの大部分が、女性であるという事実にさらに驚かされたのであった。
2人のお世話になっている村からも、何時の間にやら女衆が働きに来ている。さっきまで、家で家事をしていたはずなのに…。
赤ちゃんを抱えた若い奥さんたちの姿も目立つ。傍らの木陰には老婆たちが待機していて、そういう若奥さんたちの連れてきた赤ちゃんのお世話を担当しているらしい。
大きな石をトラックの荷台からゴロゴロと降ろす村の女性の1人に、「朝早くから家事をした後で、よく働くなぁ。疲れてない?」なんて声を掛けてみると、「大丈夫よぉ。好きなことしてるんだから、疲れたりなんか全然しないよぉ(笑)。」と、大きな返事が返ってきた。
そっか、みんな何だかんだで、楽しく暮らしてるんだなぁ。ちょっとこれは、シミジミと考えさせられるところのある言葉でした。
ここで働いた分の報酬は、食料や調味料などの物品支給になっているらしい。こういう人たちが支えて造ったこのダムは、きっと素晴らしいものになるに違いないです。