「Sossusvlei。」
朝日が昇るのを見届けた後、Dune45からさらにToyotaカローラを走らせ、その奥に控えているSossusvlei(ソススフレイ)を目指す。
昨日、セスリムのキャンプサイトに着くまでの凸凹砂利道が2 WDには少しハードだったのに比べ、キャンプサイトから砂丘へと続く道はしっかり舗装されているってのが、面白い。さすが観光地というか、逆にちょっと味気ないというか…(笑)。ただ、それでも最後の5kmについては大きめの4WD車じゃないと走れない砂地の道で、大抵の人はここで公園の用意している車に乗り換えるか、そうじゃなければ歩いて目的地を目指すことになるのである。シャトルは往復110ナミビアドル。ここを舗装しないのは、自然のままの砂漠の姿を守るためか、それとも商売のためか…!?
2人は炎天下の砂漠を歩くことの辛さと、さらには着いた先でもそれなりの歩きが控えている事を考えて、結局シャトルを利用することにしました。途中、誰かの自家用ランクルが砂地でスタックしている場面にも遭遇…。4WD車をレンタルしてきた人でも、ここは相当な注意が必要なようです。
ここで、何度も名前が出ているSossusvlei(ソススフレイ)とは一体何かというと、この砂漠のど真ん中に小さく広がる湖(池)のことで、今の時期はひからびてしまっている為に単なる砂の大地にしか見えないのだが、とにかくそういうことなのである。
その、“湖の面影を多少感じさせるような大地の姿”を高い位置から眺めるために、高さ200m前後はあろうかという砂丘のひとつに、訪れた人々はみなゆっくりと登り始める。
この時間になると太陽の陽射しは刻一刻とその強烈さを増し、肌の露出した部分には刺さるような痛みすら感じる程。それでも、そんな太陽の光に照らされた砂丘の創り出す影と、浮かび上がる稜線の滑らかさは本当に美しいものである。
こういう角度で写真を撮ると山の高さや斜面の急さが伝わらないけど、実際に砂の斜面を登ってみると、予想した以上に体力を奪われるのを感じるものだ。砂にとられる足運びの辛さと、何よりもやっぱり陽射しの強烈さによるのだろう。
こういう場所に立つと、自然の大きさに対する人間のちっぽけな姿に、不意に気付かされたりもします…。
それと、このSossusvleiを実際に訪れてみて、思いのほか「良いな」と感じたのが、砂の大地の所々に映えている緑の木々の存在。こんな過酷な状況の中で生きている緑の木々の姿が、何か癒しというか、心に安らぎを与えてくれるよう。
砂丘と対峙するM。
帰りは斜面の側面を駆け降りるのが、こういう場所での楽しみの一つ(笑)。必死で登った砂丘の上からでも、駆け降りてみるとあっという間です。
いよいよ、太陽がさらに南中してきたかな。日蔭のほとんど無いこの砂の世界の中で、木々の存在は本当に、貴重です。
ここから今度はシャトルジープで来た道を少し戻り、そこからDeadvleiと呼ばれるもう一つの見どころを目指します。
その前に、少しの間だけ、木陰で一休み。持ってきた水も、この頃になるとほとんどお湯に近い状態。…冷たいビールが飲みたいなぁ(笑)。