06 April, 09

「Grape Picking。」

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AM6:00起床。服を着替えてダイニングへ。30分後に迎えに来るはずの車の到着を待つ。

宿からの参加者は、2人を含めて合計5人。この話を持ってきてくれたアイリッシュの“ダニー”と、ドイツ人の“ベン”、それに、モーリシャス近辺の小さな島から来豪しているジャパニーズ・アニメおたくの“トーマス”が、既に支度を終えてソファーに腰を降ろしている。畑まで行くための車を用意してくれるのはベルギー人のニコラス(彼は車購入以来この2か月ほど、車内で寝起きをしているらしい)で、彼を合わせた6人が今回の畑仕事に向かう事になっているのである。

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外はまだ暗く、肌寒い空気が服の隙間から入り込んでくる。こういう、日が昇る前の時間帯に起きる(動き出す)っていうのは、慣れないと非常に難しい事なんだなぁと思った。
気持ちとは裏腹に、身体の方がなかなか目覚めてくれないのである。朝が早過ぎて食欲はないけれど、買い置きしてあったクッキーをかじってエネルギーを吸収しておくことにした。今日は肉体労働だし、何も食べないと後がツライだろうから…。

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年代を感じさせる中古のToyotaランドクルーザーが宿の前に横付けされたのは、約束の時刻を10分くらい過ぎた頃か。ダニーは少し文句ありげだったが、とにかく無事に出発である。車は快調な走りで町を抜け、郊外へと続く1本道を南へと向かっていく。走りゆく車の窓からは登り始めたばかりの朝日が見え隠れしていて、その光に照らされた周囲の景色が美しい。草原や畑には木々の影が落ち、家畜の姿は光に包まれて輝いている。
AM7:00過ぎ、車は目的のファームへと到着した。
目の前にはブドウ畑が広がっているが、規模はそれ程大きくないようだ。6人の他にはファーム主たちと犬の姿しか見えないから、どうやら今日の仕事はこのメンバーでやることになるのだろう。特に詳しい説明もないままに枝切り鋏を渡されたかと思うと、いきなりな感じで2人にとっての「初仕事」がスタートする事になった。
登ったばかりの柔らかい太陽の日差しが、気持よく身体に沁み込んでくる。寒くもなく、暑くもなく、体を動かすのにちょうど良い気温という感じだ。
フルーツをピックするなんて初めての体験だったけど、作業は意外と快調に進んだ。1つの畝に対して2人が両サイドからブドウを摘み取っていくのだが、JとMはお互いが目の前にいることで気兼ねなく助け合いながら作業が出来たため、その意味でもスムーズに事が運んだような気がする。ブドウはワイン用のモノだから見た目はそれ程重要じゃないのかもしれないけれど、たわわに実ったブドウらしいブドウを摘み取る時にはちょっと嬉しくなってしまう。萎れたブドウや実りの悪い果実なんかも勿論あって、そういうのを見ると逆に少し寂しい気持ちになる。そんな風にして、とにかく2人は目の前にぶら下がった紫色の大きな房を片っ端から摘み取っていったのである。

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AM10:00過ぎに短い休憩を一度挟んで、その後も作業は続けられていく。そして、11時を少し過ぎた頃になると、全ての畝の摘み取り作業が無事に完了することとなった。
畑によっては個人個人の摘み取った量(バケツの数)によって「1バケツ○○ドル」という報酬形式のところもあるのだが、今回の仕事は時給制である。午前中だけの仕事にしては割の良い、それぞれ1人75豪ドル(≒5000円ちょっと)の小切手を受け取って、気持よい疲れとそれなりに満足した気分を抱えてバッセルトンへと戻ったのであった。
町に戻ると、早速小切手を銀行にて換金。無事にお金になって手元に入ると、何だか少しホッとした気分に。ようやく仕事が出来たという、安心感からだろうか。明日も多分、畑に出ます。果物を摘むのって、思った以上に気持ちの良い作業かもしれないなぁ(笑)。

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