09 March, 09

「Wild Wild West。」

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早朝の空港には、それでも既に沢山の旅行者たちが大きなバッグを担いでぞろぞろと集まってきていた。時刻はまだ、AM5:00を廻ったくらいである。

この時間帯のフライトだから安かったのか、とにかく2人の予算にあうチケットを探すと早朝発になってしまう…考えてみれば、アルゼンチンでもそうだったしなぁ。
チェックインはカウンターではなく「KIOSK Check In」というコンピューターの画面で済ませた。実際、時間が早過ぎてカウンターも開いていなかったし、その方が早くて簡単でもあった。とはいえ荷物を預ける手続きは人を介してじゃないとできないらしく、だから結局、数分後に開いた受付カウンターにも並ぶことになってしまったのだけれど…。
外は未だに日が昇らず、薄暗い夜明け前の気配が空港内部にも入り込んできているみたいだ。少しヒンヤリと冷え込んでいて、建物内の店もほとんどが閉まってしまっている。
本を読みながら時間を潰した後、機内に乗り込み、いよいよフライトだ。

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空に飛び上がった飛行機の窓から外の景色に目を向けると、昨日から立ちこめていた雨雲の上に、綺麗な朝焼け色が夜の闇の向こうから滲んでくるのが見え始めていた。
Perthまでの飛行時間は5時間ほど。Virgin Blueという航空会社による今回のフライトには機内食などは付いておらず、それらは全て“販売”というカタチがとられている。安いフライトだから仕方がないけど、なんだかちょっと寂しい、かな。

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上空何千メートルの世界で飛行が落ち着いてくる頃になると、機内の温度が急に下がってきたような気がした。J なんかPerthの暑さに標準を合わせて思いっきり薄着で乗り込んできていたから、この寒さはどうにも身体にこたえる。M もマフラーを巻いたりしてもなお途中からは身体が冷え切ってしまって、仕方なく機内販売で温かいスープを1杯購入する事にしたのであった。3ドルだから、200円ちょっとくらいだろうか。
本を読み、外を眺め、スープを飲んで、また本を読む。そんな作業を何度目かに繰り返したころ、窓の向こうの雲の切れ間に、キレイな海岸線が見え始めた。

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あの半島は、いったいどこの何という場所だろうか…。地図も持たずにオーストラリア入りした2人には、それを調べる術も特になく、ただぼやりと眺めているしかない。
シドニーからここに来る間に時差の境界線を更にまたいで、ここでは遂に、日本と同じ時刻帯に突入してしまった。1週間前には地球の裏側を旅していた事を思うと、飛行機移動の早さと簡単さに改めて驚かされる思いがする。飛行技術は、世界をどこまで狭くしてしまうのか…その内、隣町にいくような気分で南極まで行けるようになる日も来るのだろう。
…時間通りのフライトの末に、2人は無事にPerthの地へと降り立った。

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空は真っ青に晴れ渡り、カラリと乾燥した空気は、それでもムッとするほど熱されている。
シャトルバスに乗り、事前にインターネットで予約していた宿へ移動する。荷物を置いて少し落ち着いたら、さっそく街に出て仕事を探し始めないと。なにせここには、遊びにきたわけじゃないんだから…(笑)。

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