15 March, 09

「大御所。」

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カンガルーの檻を出ると、2時に園内のステージで行われるという「動物とのふれあいショー」へと向かって走る。そして、開始時間ギリギリにそのステージに到着したところ、他の人々も次々とこのステージ前へと殺到してきていて、あっという間に辺りは“人だかり”でごった返してしまった。ここでもやはり、子供たちの姿が目立つ。最前列に立ちはだかって、彼らがこんなにも待ちわびているこのステージでの主役とは…。

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ステージ上にはこんな柄をしたリスみたいな小動物も現れて、愛らしい姿を見せてくれていたけれど、彼らはあくまで「前座」みたいなもの。フクロウも、ピンク色したインコみたいな鳥も、可愛いけれど注目度としてはそれ程高いわけでもない。
それらの動物に取り巻かれてステージの中央にどっしりと構える大御所の姿、それこそが、今回のこのショーにおける我らが主役、「ウォンバット」なのである。

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この顔、そして、この貫禄(笑)。身動き一つしないかと思うと、急に短い右手で自分の脇の下あたりを掻きはじめたりして…。まるで、油の乗り切った中年オヤジのようなその姿に、2人とも思わず口から笑いがこぼれてしまう。
横から見ても、やっぱり妙に貫禄があるような…。触られる事に慣れてしまっているからか、人が近づいても全く動じる様子がない。

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何だか離れがたい気持ちを抱きつつも、後ろから来る別の客に押し出されるようにステージを降りる2人。すると、ステージの前ではいつの間にやら「犬」が密かな人気モノになっているようだ。2人も早速近づいてみると、どうやらこいつは「犬」ではなくて、Dingo(ディンゴ)という「狼」の仲間であるらしい。
そうはいってもパッと見には犬としか感じられないから、集まっていた人たちも徐々にその場を離れていき、気が付いたら飼育係のお兄さんと共にぽつんと寂しく広場の真ん中に佇んでいたりして…ちょっと可哀想になってしまった。

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この頃になると、太陽の日差しが半端じゃなく強烈に園内を熱し始めていて、それこそまるで火にかけられたフライパンの上を歩き回っているような錯覚を覚える位に、とにかく耐えがたいような暑さが身体を確実に消耗させていたのである。
たまらず一度売店に戻り、良く冷えた缶コーラをあっという間に2人で飲み干す。クーラーの効いた売店の中をしばらくウロついて身体を冷やし、トイレの洗面で頭を水にぬらして(J)から、再度“園内散策”へと戻った。

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現れたのは、「オーストラリアといえば…」な動物、コアラ、である。
低く設置されたユーカリの枝に腰をおろして、何だか妙にお疲れのご様子だ。彼らもやはり、この暑さにまいってしまっているのだろうか!?
抱っこが出来るかと期待していたが結局は手の甲でなでる事しか認められず、あとは横から見守る事しかできないのだが、近くで見るとやはりコイツもなかなか可愛い。
背中を丸めて木の枝に寄りかかる姿は、日本のサラリーマンの仕事帰り(電車のつり革につかまる様子とか)に似たような、何とも言えない“哀愁”を感じさせる。

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子供たちは、ここでも好奇心むき出しで動物たちに接している。不思議そうな眼を向けてコアラを観察しているようだが、ヤツら(人間の子供)にしたところで相当不思議な“存在”である気がしたりもします。あの元気は、一体どこからわき出てくるのやら…。
本当はまだまだゆっくりしていたいけど、帰りのバスの事を考えると今こそが帰り始めるべき時かもしれないなぁ。暑さで体はバテバテだし、心は十分満足したと思うし。
問題は、帰りのバスが果たして上手く捕まえられるか、どうなのかってことで…。

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