今日は1日、ほとんど宿から出ずに過ごした。

お昼近くにベッドから起き上がると、2人とも一度はシャワーを浴びて身なりを整えたりもしたのだが、数分後には結局そのまま元のベッドに逆戻りして、ゴロゴロしながら本を読んだり、日記を書いたり…。
その内ふと、2人とも何だかお腹が空いてきた事に気が付いたのだが、考えてみたら昨日の内に食材を買っておくのをすっかり忘れてしまっていた。やたらと激しく降り続いた雨と、“郵便物を受け取った喜び”がその理由であったと思う。

こうなってくると、どうしたって外に出かけないわけにはいかないかぁ… あらためて着替えを済ませると、重たい足取りで近所の散策へと出かけた。
最初は近場のスーパーで食材でも買って帰るつもりだったが、すぐそばにあるPanaderia（パン屋）に並ぶ美味しそうなサンドイッチが妙に2人の心に訴えかけてきた。
その“パナデリア”に併設されたカフェスペースで、大きなミラネッサ・サンドイッチを半分にして2人で分け合う。併せてオレンジジュースとコーヒーも注文した。サンドイッチも美味しかったが、それよりもまず、店の中にいる三毛猫が可愛くて仕方ない。
そいつをひとしきり撫でまわしてやると、そこから今度はスーパーへと流れ、夜メシの食材を適当に買い揃えて、そのまま宿へと帰ってしまった。
その後も部屋で何だかんだとゴロゴロしている内、いつの間にやら夜になってしまった。

今日のメシは定番の“パスタ”。簡単で、量があって、美味しくて…こいつは本当に、素晴らしい食材である。調理は宿のキッチンで行ったが、これがまた、恐ろしいほどに何もないというか、不思議なくらいにガランとした空間なのである。もう一歩進めば、マルタン・マルジェラお店の様な世界になりそうな感じもするくらいだ。
でも、そんな寂しいキッチンに置かれた数少ない食器や何かが、良く見ると以外にかわいかったりして…。骨董品屋に囲まれた立地からだろうか。このコーヒーカップなんか、ちょっと欲しいなって思ってしまいました。Made in Argentinaです。