27 February, 09

「Bar Sur。」

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目の前の小さな空間の中で奏でられるArgentina Tangoの魅惑的な響き。
その世界に、いつの間にか2人とも、静かに深く魅きこまれていく…。

Bar Surは映画「ブエノスアイレス(ウォン・カーウァイ監督)」にも使われた歴史あるTango Barであり、その内部空間は当時の場末のバーの雰囲気をそのまま現代に伝える造りをしている。ちいさな室内の中央部分は演者が音楽や踊りを繰り広げる“ステージ”としての役割を与えられ、その周囲を囲むようにして小さな丸テーブルと椅子がきれいに並べられている。Barの片隅には1段床が高くなった後部席も用意されていて、その場所からショーを見るのであれば料金も少し割安になる設定のようだ。

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とはいえ2人はそんな「後部座席料金」よりもさらに安い、文字通りの格安チケットを先2回と同じチケットオフィスで購入しており、因みに料金は50ペソ(1300円くらい)だから、今までのどのショーよりも安い料金となっているのである。

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ただ、料金とは別のところで、今日のShow鑑賞には大きなケチがついてしまった。
事の始まりは、数日前のチケットショップから。
2人がいつものTICKET OFFICEで観賞券を購入した際、Jが店長さんに
「Bar Surのショーは何時に始まって、何時くらいまで続くんですかね?」
と質問したところ、店長さんは得意げに
「PM9:00頃から活気が出てきて、その後はもう、午前2時~3時までずっと続くよ。」
と答えてくれたのであった。
実際のところ、チケットにはPM20:00~22:00との刻印があったのだが、
「多分、その時間内に入場してくれってことなんじゃないのかなぁ。」
なんて呑気な事を話しながら、直前まで部屋で美味しいカレーライスを堪能した後にPM9:30頃Barへと入店したのであった。
すると…
「君たちのチケットに対するショーは、残りあと30分しかないよ。」
と、そっけなく注意を受けたのである。えっ、え~!??
結局、どうやらこれは完全に2人の思い違いのようだったらしく、確かにショー自体は夜中2~3時まで延々続いて行くようなのだが、格安チケットで見られるのはその最初の部分、つまりPM22:00までの部だけなのであった。TICKET OFFICEのオヤジにしても、嘘を言ったというわけではないのである。ただ、スペイン語でのこちらの質問と、それに対するオヤジの答えの受け取り方で、少しづつ、しかし確実に「理解の溝」ができてしまったという事のようなのだ。

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…そんなわけで、多少おまけはしてくれたものの、結局2人がショーを見れたのはそこからの約40分間くらいのみ。その間に「音楽・踊り・歌」とそれぞれのパートを見せてもらう事は出来たけれど、それでも…。
最後には冷たくあしらわれるような雰囲気の中で、BARを追い出されることになってしまった。今回はアルゼンチン滞在の最後にと楽しみにしていたShowだっただけに、その失望感は相当おおきかった。どうにもならないような陰鬱とした空気に包まれながら、2人無言で宿へと戻ったのでありました…。

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