21 January, 09

「Valle del Frances。」

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パイネ国立公園、トレッキング生活4日目。
AM7:00に寝袋から這い出し、いつもと同じようにガスで湯を沸かす。この一連の動きによって、一日の始まりを感じることが出来るうようになってきた。

このキャンプ生活のために買ってきたスープは全4種類。コーンと、アスパラと、トマト味のとチキンスープ(クルトン入り)だ。
今日はどの味のスープにしようか…そんな選別作業も、ここでは何だか妙に楽しい。
午前中はテントの中に荷物を残したまま、Valle del Francesをゆっくりと歩き始める。

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ここはちょうど「W」ルートの真ん中部分で、このトレッキング生活も日程的にはようやく折り返し地点に差し掛かってきたという事を示している。
Valle del Francesはこの広いパイネ国立公園の中にあっても屈指の絶景トレッキングルートで、滞在日数の少ないトレッカーにも選ばれることが多い、人気の場所の一つである。
その付け根に位置する「Italiano」キャンプ場から、傍を流れる川沿いに渓谷を北へと進んでいく。目的地のMirador(見晴らしスポット)までは、距離にして片道約7.5km。

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ルートはかなり“自然の姿そのまま”な場所も多くて、トレックルートが小川になってしまっているところもあったり…そんな水の中の石を飛び歩きながら進んで行ったりするのもまた、楽しい。左手には昨日から眺め続けているCerro Paine Grande(パイネグランデ山)がそびえ立ち、その山の、Frances渓谷に面した斜面には巨大な氷の塊「Glaciar del Frances(フランセス氷河)」がへばり付いているのが見える。
右手にはやはり「Cerro Mascara」や「Cerro Hoja」・「Cerro Espada」などの切り立った山々が連なっており、その後ろから登って来る太陽の光に照らされて、山頂の雪がキラキラと光り輝いている。

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そんな素晴らしいロケーションにある緑豊かな渓谷をゆっくり北へと登り歩いて行くと、ふと、今まで両サイドに鬱蒼と茂っていた森の木々がまばらになる地点がある。その辺りの高台になった岩場から、来た道を振り返っていく手の後ろの景色を眺めると、もうまるで、桃源郷のような美しい湖と山々の織りなす風景がどこまでも広がっているのである。
薄く広がった雲の加減で太陽の光がボンヤリと広がっているのもまた、その風景の幻想的な要素を強めているように見える。

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そこでおやつのチョコバーをかじりながら周りの景色にしばし見惚れて、山のヒンヤリとした空気に身体が“肌寒さ”を感じた頃に、また前へ向って歩き始めた。

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これも「トレッキング講座」からの受け売りだが、疲れたら勿論休憩する事が大切だが、長い休憩は身体を冷やし、次に動き出す事を「億劫」に感じさせてしまう。だから、地面に座って休憩をとり、身体に“ヒンヤリ”を感じたら、すぐにまた歩き始めること。
それが、2人が学んだ“トレッキング術”なのだ。

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そこからはまた、しばらく深い森の中を抜けていく山道で、周囲の景色もそんな木々の向こう側に隠れてしまう。いくつもの小川を越え、様々な植物や鳥たちと出会いながらそんな道を通り抜けていくと、その内徐々に、荒涼とした、というか、枯れ木が林立するような不思議な雰囲気の森へと入っていくことになる。
この辺りにも「Britanico」という名のキャンプサイトが1つあり、そのキャンプサイトを抜けて更に少し進んだ辺りに2人は周囲の風景を見渡せる眺望のよい岩場を発見した。

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目当ての「Mirador(見晴らしポイント)」まではあと30分くらいの距離だが、ここの傍を流れる川の水がとってもキレイだったから、その水を使ってコーヒーを沸かし、またひと休みすることに。今回の休憩では、やはりPuerto Natalesの町で事前に買っておいた、とっておきの「ブラウニー」を添えて…。
ちょうど正午を過ぎたくらいだから、昼メシ代わりでもあるかな、これが。

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