10 January, 09

「ハイキング。」

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今日は午前中に宿を出発して、この前行ったのとは別の「観光地的氷河」を見に行ってきた。

朝はもちろん宿のBreakfast(朝食)を食べてきたのだが、この中で出てきたHomemade Jamが何だかとっても美味しかった。
プルーンから作っているらしくて、適度な甘さと酸味が食欲を倍増する感じ。パンを何度もお替りして、大満足で大満腹になってしまいました。

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さて、その後まずは町から氷河のある山までをつなぐバスに乗ろうと思っていたのだが、宿の女主人が「2人分のバス代を考えたら、TAXIで行っても変わらないわよ。」というものだから、結局TAXIで移動を開始した。しかし、7キロ先の氷河山入口までは走ってみるとクネクネとした山道の為か結構な時間がかかり、到着してみると20ペソ位になってしまっていたのである。これなら多分、バスの方が安かっただろうなぁ。まぁ、そんなこといっても今となっては後の祭りだし、仕方がない。気分を変えて、いざ、氷河の山へと登る事にした。

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入口からはまず、スキー場にあるようなリフトに乗って山の中腹付近まで登ることになっている。これが往復切符で料金1人につき35ペソ。安くもないが、まぁこんなものだろうか。そして、上方に行くに従って徐々に寒くなってくる山の空気を感じながらそのリフトでの移動を楽しんだ後に、到着した地点からさらに上方のGlaciar Martialを目指して歩き始める事になるのだ。

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天気はかなりいい方で、雲も多いが基本的には気持ちの良い青空が広がっている。風もそれ程強くなく、全体にとても過ごしやすい天気である。山歩きをするのには、もってこいの日であると言えるだろう。
リフトを降りた地点からは、既にかなり素敵な“Ushuaiaの町とビーグル水道を見下ろす景色”を見る事が出来る。リフトに乗っている時にも時折振り返っては眺めていたが、晴れているだけに見通しもよく、これは何だかとっても気持がイイ場所である。

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そこからは、リフト券を購入した際にもらった簡易マップを頼りにして、というか、周りのみんなが歩いている方向目指してとにかく登山道を歩いていくのだが、トレッキングTourなどで通るような起伏の激しい山道などではなく、なだらかなハイキングルートといった趣の登山道である。Mは出発前にスーパーで購入したハムやらパンやらが入った買い物袋をぶら下げているくらいだが、それで充分登れてしまう道なのである。時折吹き抜ける風は確かに冷たくて、だから最初は2人ともマフラーに手袋まで付けて歩いていたのだけれど、歩き始めてみると身体が段々と熱をもってくるらしくて、結局それらも途中で全部はずしてしまった。

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そうしてしばらく森林の脇を通るなだらかな坂道を歩いて行くと、ある時点で不意に視界がひらけ、目の前に氷河と雪をまとった大きな山の姿が展開する事になるのである。
目指す地点が見えてきて、俄然歩くスピードが速くなってきてしまう。
周囲には同じように山の頂上方向を目指す人々やそこから帰ってくる人々がたくさんいて、何だかあまり、“大自然の荒々しい姿を見に行くのだ”というような男らしい雰囲気は感じられない。リフトからこっち、全てが“観光名所を見に行くんですよ”的なユルイ雰囲気でテッテー的に統一されているようである。来ている人々の服装や持ち物にも、その雰囲気がやっぱり反映されていて、雪山であるのに“足元がサンダル”で来る人もいるし、女性の中にはハンドバックを持ってるような人もいたりして!?
週末に近所の公園に行くような気分というか。でも、それはそれでリラックス出来て、歩いていても非常に楽しいものです。

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足元にはあまり見たことのない植物が咲いていたりして、そういうのを見ながら歩くのもまた面白い。これなんか、何だか“トリュフチョコ”みたいで、妙に美味しそうだなぁ。
JとMもそんな周りの雰囲気に感化されて、最初は頂上目指して急いで歩いていた足取りもその内徐々にゆっくりになり、「とにかく今日はゆっくりといきましょうや」という穏やかな気分になってきたようである。今日は、お弁当持って雪山で過ごす“休日のハイキング”といった感じだろうか。いつの間にやらお腹の中のパンやらジャムをキレイに消費してしまったようで、目的地付近の少し急な斜面を登っている時辺りには、2人とも大分お腹が空いてきてしまった。手に持った袋の中の食材でサンドイッチを作るのが楽しみになってきた。そうすると今度は、登り始めとはまた別のモチベーションで足取りが徐々に速まってきたり…(笑)。結局は「花より団子」が2人には魅力的ってことだろうか!?

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いやいや、そういうことでもないですけど、本当のところは。
だってほら、やっぱりこういう景色をみると、それはそれなりに感動してしまって、その時には“お弁当”のことだってしばし忘れてしまったりもするのです。
この風景を見ている場所辺りは、既に足元まで氷河がせまってきているのだが、ここの氷河はほとんどが雪に隠れてしまっていて、2人が想像しているような「氷河」の風景ではなかったです。雪にも訪れた人々の足跡やらなんやらと汚れが付いてしまっているから、どちらかといえばこの、眼下に広がっている町と海の風景がお勧めな場所と言えるかもしれない。でも逆に、それだけでも十分凄いです。やっぱりここまで登ってきて良かった。

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しばらくそうして目の前の素敵な風景に見とれていたら、雪山の寒さが急に身体にしみ込んできた…寒い!本当はあたたかいスープやらコーヒーでも飲みたいところだけど…ここは持ってきた冷たい食材たちで我慢して、とにかく食事することで身体を暖めよっかねぇ。

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