12 January, 09

「Patagonian Landscape。」

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AM7:00発のバスに乗り込んで、2人はUshuaiaの町を出発した。

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早朝の出発だから宿の朝食を食べることはできなかったけれど、女主人が2人の為にジャムとクッキーをテーブルの上に用意していてくれて、更にはコーヒー用の熱いお湯とミルクや砂糖まで…。
ジャムは、2人がこの町のスーパーで購入した小さな両取手のホウロウカップに入れてラップを掛け、持って行ってバスの中でパンと一緒に食べることにした。荷物を玄関前に用意してしまってから、コーヒーを注いで一息つく。この宿とも、これでとうとうお別れかぁ。
最後まで嬉しい“お土産”を用意してもらい、暖かいコーヒーをすすりながら心の中まで暖かくなって、何だかとても気持よく次の旅路へと向かう事ができた。
外に出ると朝靄のむこうのビーグル水道に太陽の光がキラキラと反射していて、冷たい空気の中の静かな街並みを美しく演出している。
朝日を受けた人気のない町並みが、この小さな町の本当の姿を見せてくれているような気がする。観光客が去ってしまえば、ここは本当に小さくて静かな、世界の南の果ての港町となるのだろう。
2人はそんな町の海沿いの道をバスに乗ってゆっくりと通り抜け、来た時と同じ山道を通ってまずはチリとの国境を目指す。

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町を抜けてすぐは両サイドに山々と深い森が続いて行くのだが、しばらくするとそんな森林地帯を通り過ぎてしまい、辺りはもう、何もないような大平原へと変わっていく。
道もどんどんと凸凹の荒れたものになっていって、バスの速度は次第にゆっくりと減速していくのである。この辺り、本当にゆっくりとした進み具合で、こんなんで時間通りに目的地まで行くことが出来るのかとこっちが不安になってしまうほどだ。

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朝、出発した時には空を覆っているように見えた雲も、この大平原ではどこかへ消え去ってしまったようだ。頭上には青空が広がり、羊やグアナコ(リャマのような動物)たちが気持ち良さそうに草を食んでいるのが見える。

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数時間後に、そんな凸凹道の真ん中でバスは国境審査のためにストップした。乗客はここでいったん外に下ろされて、それぞれにパスポートチェックを済ませると再びバスに乗り込んでいく。国境のすぐ傍には真っ青な海が広がっていて、その風景の広がりが見ていてとても気持ちがイイ。座席で凝り固まった身体をほぐしつつ、そんなパタゴニアの海と空の雄大な風景を少しだけ写真におさめる。

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その後もバスは順調にゆっくりゆっくりと凸凹道を進んでいき、数十分後に到着したチリ側の国境審査所で2度目の入国スタンプをもらうと、あとはひたすら大平原の中を北西方向へと進んでいく。途中には前回も通過したマゼラン海峡のフェリー乗り場があり、やはり前回と同じようにバスごとフェリーに乗り込んでいくと、海峡を渡ってフェリーを降り、そこから更にチリ・パタゴニアの大地を走り続ける。

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そうして予定通りの12時間後、PM7:00過ぎになって、我らを乗せた真新しい2階建の長距離バスは無事にPunta Arenasへと辿り着いたのであった。
バスを降りると、乗り場からすぐの所にある安めのHostelをまずは当たってみたのだが、あいにくここは満室で宿泊できず。
その後その辺りの通りを何となくモノ欲しげな感じで歩いている際、通りかかった客引きのおっさん・オバサンについて行って、何とかかんとか個室の安部屋を確保する事が出来たのであった。ちなみに1泊1人6000ペソ。日本円にして…900円くらいか。
明日のペンギンTourの手配もしてしまいたかったのだけれど、どうやら代理店は既に店を閉じてしまっているようだ。本格的な始動は明日からかな。
今日のところはスーパーなんかでチリの物価を探ってみたりしつつ、食材を仕入れて宿へと帰還。この宿の可愛らしいキッチンを使って簡単なメシを作ったら、ビールでも飲んでちょっと一息つきますかねぇ…。

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