20 November, 08

「Riverside Beach。」

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白砂の広がる、穏やかなビーチサイドの風景。
何も知らずにこれだけ見たら、ここが“リバーサイド”であるとはとても思えない。

昨日までの船上生活もようやくひとまずの「完結」をむかえ、2人を乗せたボートは早朝のSantarem(サンタレン)の港へと入った。
思ったよりも閑散とした風景のその桟橋付近には他の港にあったような「川辺で働く男たち」の活気は見る事が出来ない。早朝5時過ぎという時間帯のせいもあるだろうが、それにしても出港してきた“マナウス”の港とは、大分違った雰囲気であるようだ。

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寝起きのために少しふらつく足を引きずって、とりあえずポートの外へと出てみる事に。
すると、ちょうど図ったかのようなタイミングで町(CENTRO)との間を結ぶ巡回バスが到着しており、2人は急いでそれに乗り込んでとりあえず宿探しへと動き始めた。
しかし、いざ町の中心に着いていくつかの宿を当たってみると、思いのほか「満室」のホテルが多いことに驚かされてしまう。OFF SEASONであるはずのこの時期、そんなに訪れる観光客が多いのだろうか…。
それでも何とか数件目の手頃な料金のホテルに少し陰気な部屋を確保し、3時間ほどベッドで休んだ後にさっそく外へと出かけてみる事にした。
部屋に窓がないためよく分からなかったのだが、外に出てみると既に日も高くなっていて、気温も相当上がってきているようだ。少し歩いただけでT-shirtの下に汗がジットリとにじんでくる。低い建物の並ぶ町並みには日蔭も少なく、逃げ場もないままに肌を太陽に焼かれるようにしながら2人は大通りにあるバス停へと向かった。
1時間ほど待たされた末にそこから定期の路線バスに乗り込んで、それに揺られる事さらに約1時間くらいだろうか。
到着した「Alter do Chao」という場所こそが、この白砂のビーチが広がるリバーサイド“素敵”タウンなのである。

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町は小さくこじんまりとしていて、舗装されていない土の道とその両脇に並ぶ平屋の建物が、全体にどこか素朴な雰囲気を醸し出している。それでも中心らしき広場の周りだけは少しキレイに「観光化」されており、お土産屋さんが何軒か店をだしているようだ。
並んでいる商品にも、なかなか気になるものが…そんな風にチラチラと辺りを見回しながら、とにかくまずは目当ての砂浜を目指して歩き続けた。
そして、遂に現したその“砂浜”の姿が、表紙の写真の風景なのであった。
町側から川を挟んで向こう側に広がる「砂浜の島」とでもいうようなその場所には、可愛らしい木のテーブルを並べたレストランバーが軒を連ねている。

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しかし、今がオフシーズンの、しかも平日であるからだろうか、ほとんどのバーは店を開けておらず、ただその可愛いテーブルだけがビーチサイドに放置されているようである。
一番手前の1軒だけが営業していて、訪れる海水浴…じゃなくて川水浴客はみな、そのバーでビールや食事を注文している。
小さなボートに乗ってのツアー等も催されているようで、ラスタな雰囲気の船頭さんに連れられたような客がたまに川向こうから戻ってきたりしている。

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とはいえ、そんなこんなの人々を全部数えても、すぐに数えきれてしまうくらいの人数でしかないのである。あとはひたすら、川のおだやかな波音と鳥の声くらいしか聞こえてこないような世界である。
泳ぐ客用のビーチとは別のサイドに広がる砂浜には、ボートやその他、何艘かの小さな船が停泊している。水に漕ぎだす小舟の姿も、なかなか絵になる風景だ。
ここならイグアス以来の“強行軍”で疲れきった体を、ようやく少し休ませてあげられそうな気がするかな…。

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