15 November, 08

「Hurry up!!? 」

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セスナが小さな単線滑走路に降り立つと、そこには宿からのお迎えジープがきている。2人を含めたTour客一行を待ち構えていたようだ。
シートというより「荷台」と言った方がよいような、その車の後部空間に荷物を背負ったままで乗り込み、一行はそのまま湖畔の林の中へと向かった。

そして数分もその荷台に揺られていると、すぐに鉄筋コンクリート造りの窓なし・ドアなし筒抜け仕様な簡易的2階建建築物が姿を現すのである。
サイドに設置されたスロープ状の廊下を通って2階部分に登っていくと、そこが宿泊客の睡眠・食事空間になっている。…とはいってもだだっ広いその場所にはベッドなんかが設置されているわけではなく、あるのは天井梁からつり下げられた十数本の「ハンモック」のみ。それぞれ好きな場所のハンモックを確保して、その下に荷物を置いておけば、そこがまさに各自の「俺の城(あたいの城)」となるのだ。
しかし、こんな造りじゃ部外者がジャンジャン入ってこれてしまうけれど、荷物の盗難なんかは起きないのだろうか…そんな心配をガイドらしきお兄ちゃんに打ち明けてみるが、
「大丈夫だいじょうぶ、その辺に転がしておけば全然大丈夫だよ。」
…そんなもんかなぁ…。
そうはいわれても一応不安なので、2人はいつものように、持参のワイヤーチェーン・ネットの中に貴重品(電気製品等)を入れたバッグをしまって、柱にくくり付けておくことに。
荷物を落ち着けた後は備え付けの「無料コーヒー&紅茶」を飲みながらウダウダ休憩していたら、いつの間にやら正午を廻ってしまっている。
そうこうしている内に、ガイドからは「お昼ごはんの時間ですよ~。」との声が掛かるし…。
2人は変則ツアー日程に予定が変わっているから今日の内にAngel Fallまで行かなきゃならないんだけど、こんなにゆっくりしていて大丈夫なのかなぁ…。

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一応一緒にAngel Fallへ行くチームメンバーも一緒にメシを食っているから、大丈夫なんだとは思いますが。しかし、お替りOKなボリューム満点ランチを食べ終わり、いよいよガイドが今日のこれからの行程説明をし始める段になって、やはり何かがおかしいって事に気がついてしまったのだ。
「今日はこれからこのすぐ傍にある湖畔に面した滝を数か所巡るだけの予定だから、2時過ぎに出発することになります。そして、明日はAngel Fallに向けてボートで川を登っていくので、朝9:00過ぎからツアー開始となる予定で…」
それは、全くもって2人の特殊な状況が加味されていない、通常のツアー行程だったのである。それだと明後日の午前中にはAngel Fallから戻って来られないから、AM10:00過ぎのSanta Elena行きのセスナに間に合わない。だから、今日さきにエンジェルフォールを見てしまうんだって、Ciudad Bolivarの「あいつ」は言っていたはずなのに!?
結局、何も伝わってなかったってことか…またもうんざりとした気分になりつつ、早口でそのガイドに2人の状況を再確認すると、今度はそのガイドが慌て始める番である。
「ちょっとそこで待っていてくれ…。」
そう言い残すと、そそくさと裏手の事務所的スペースに引きこもってしまった。
何だか、また嫌な感じになってきたかな…。
そんな風に待たされた後、再び出てきたガイドから言われたは、しかし「ギリギリセーフ」な一言であった。
「今まさに出発するAngel Fall組があるから、それに混ざっていって来てくれ。」と。
普段はAngel Fall行きは午前中から出発なのだが、今日はボートに使用するガソリンが手配出来てなかったらしくて、出発が遅れていたようなのである。
正規のツアー客たちにとってはヤキモキさせられる状況であっただろうが、こちらにとっては何ともラッキーな偶然であった。
急かされるように支度を済ませ、ガブリエル(以後、ガブちゃん)という名の新たなガイドに連れられて、いよいよTour開始である。
それにしても、あいつ(in Ciudad Bolivar)ってやつは…。

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