21 October, 08

「TRAVEL STAMP。」

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昨日、博物館を出てから宿に戻る道すがらに開いてるお店を冷やかしていたら、Mが急に“Sellos de Goma”と看板に書かれたお店の前で立ちどまってしまった…。

ここは、日本でもよくあるような「印鑑」を作ってくれる専門店であり、店先に置いてあるサンプル帳には、様々な可愛らしいデザインのスタンプ例が示されている。
そんなサンプルを眺めながら、Mが一言、
「何か、旅で出会った人たちのノートに押せるようなスタンプが欲しいよね。」
って発案してしまったのです。
一応、店の主人に訊いてみると、デザイン画さえできていれば、今日頼んで明日には完成品が手にはいるということらしい。
明日の夜に次の町POTOSI(ポトシ)へ移動する予定だから、時間的にはギリギリ間に合うってことだ…。
そうとわかると、俄然やる気が湧いてきてしまって、早速宿に戻ってデザイン画を制作しはじめたのです。
とはいえ時間があまりないから、イチからデザインを考えている余裕がない。
そこで、基本デザインはこの旅の出発前にJが創っていた2人の仮想レーベル「World&Sons」のロゴを流用し、そこに自分たちの名前とブログのアドレスを“情報”として挿入。

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更に、以前MexicoのTasco(タスコ)にある「谷さん工房」でアクセサリー作りを体験した際、やはりJがペンダントヘッドの一部に使用するためにその場でスケッチした「シワ(谷さんところの愛犬)」の輪郭図をここでも再度マスコットとして引用して、とにかく1時間ほどで手書きの図面(!?)を作成してみた。それをMに確認してもらったところ…
「うん、いいと思う。とりあえずこれで作ってみようよ!」
いそいでそのデザインをさっきのハンコ屋さんに持って行ってみると、何と、既にその店が閉店してしまっていたのであった!?
「何だよ~、せっかくここまで頑張ってみたのに…。」
実際、その店の周り50m範囲内には同じようなハンコ屋さんがたくさんあったのだが、丸いデザイン用の“木のグリップ”を扱っているのは、さっきのハンコ屋さん1軒だけであったのです。
なんか、妙にショック…。
でも、閉店したんじゃ仕方がない。四角いグリップやプラスティックなもので作るのはどうしても嫌だったから、ここは取りあえず諦めるしかないです。
ハンコ屋なんてどこの国にもあるだろうから(ここはかなり価格が安かったのが魅力だったのだけれど…)、また次の機会に持ち越すしかないかな。それまでにもっといいデザインができるかもしれないし。
そんな“うなだれ気分”でトボトボと町散策を再スタートし、本日の夕飯を食べる予定の、情報ノートなどで評判のカフェ「Brueberry Café」へと向かって歩き始める2人。
そうして、昨日と同じようにほとんど歩行者天国状態になっているメインの大通りを歩いている時に、ふとまた「Sellos de Goma」という看板が目に入ったのである。
これは、もしかして、もしかしたら…。
淡い期待と共に、そのちいさなハンコ屋さんに入店してみると…あった!ありました、木の丸型グリップが!!しかも訊いたら、制作時間はたったの30分らしいじゃないですか!?値段の方も、さっきと同じ30ボリビアーノ(≒¥480)とのこと。

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即座にここで依頼する事をきめ、ノートに書いた図を見せながら店のおばちゃんに作りたいハンコのデザインを説明する2人。
一体、どういう風にしてこのフォントや絵柄を再現するんだろうと、説明しながら不思議に思っていたら、なんとその場で元ネタをそのままスキャンして、しっかり意図どおりの配置でそれぞれの文字や絵を並べてくれていたのでした。
何か、ボリビアのハンコ屋って見た目が「工場製手工業」的な造りのお店ばかりだったから、まさかこんなテクノロジーを駆使して制作してくれるとは想像していなかった。
正直、ちょっとビックリしてしまいました。
そして、最終制作前にその場でプリントアウトして見せてくれた見本を見て、その完成具合に2人とも妙に感動してしまったのです。
特に冒険もないし、それ程凝ったデザインではないけれど、それなりにクラシカルな印象の“かわいさ”は表現できているような気がする。
ただ、結局1つ目に出来上がったスタンプは注文したサイズが小さすぎた為に文字が潰れてしまったので、結局もう1つ大きめのスタンプを再制作することになってしまった。
なにせ、デザインから完成まで“即日仕上げ”の商品だから…。

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でも出来あがってみると、物が「スタンプ」というアナログな製品であるだけに手造り感が倍増されて、妙に愛着が湧いてきてしょうがない。
Mなんか、「誰か今すぐにこのハンコ押させてくれる友達できないかなぁ。」
なんて言い出しちゃったりして!??
全く、ボリビアやラパスという土地柄とまったく関係のないものだけれど、今日一日、妙に楽しく過ごすことができました。

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