25 October, 08

「その先の世界へ。」

trains00.jpg


昨日の夕方、バスが到着すると同時に声を掛けてきた客引きのお姉さんに連れられて行ったTravel Agencyにて、そのまま勢いで今日からのTourの手配をしてしまった…。

本当は色々なAgentに話を聞いてから、値段やツアー内容などを比べた後に決定しようと思ってたんだけど、来てみるといつもの通りと言うか、話を聞いているうちにテンションがもう上がりきってしまって、「よっしゃ、じゃぁそのTourでお願いします!」
という、どうにも“勢い重視”の展開になってしまったのであった。出発前の1泊分の宿代も建て替えてくれるって条件も、即効決意の要因になっている。
因みに、Tourの日程は3泊4日。
通常は2泊3日が一般的なコースなのだが、2人は是非ともウユニ塩湖のど真ん中にある“塩のホテル「Playa Blanca」”に泊ってみたいという気持ちがあったために、初日にそこでの宿泊を付けてもらって合計3泊で手配をお願いしたのである。
出発はAM10:30の予定だったから、2人も朝早いうちに色々と準備やら買い物やらをアタフタと済ませ、待ち合わせ場所の“Travel Agency前”にきっちり時間前に集合したのだけれど…。
来るはずの迎えのジープ(トヨタ ランクル)が、いつまで経っても現れてこないのだ。

trains01.jpg

他のTour会社のジープたちが同じ場所近辺から次々と出発していく中、結局最後までその場に取り残される形になってしまった2人。

trains03.jpg

30分が経過しても担当Agentの姿すら見えないことでさすがにちょっと不安を覚え、近くにいた別のAgentに「ファティマ(うちらの担当)は何処にいっちゃったんだろう!?」
と訊いてみたところ、やはりどうも問題が発生しているようなのである。
実は、UYUNI(ウユニ)の町は昨日の夜からずっと停電状態に陥っており、2人も宿で電気がないからロウソクを立てて1夜を過ごしていた。カメラの電池の充電すらできずに、ウユニ塩湖を前にしてちょっと不安を抱いたりしていたのだけれど、ここにもその“停電”の影響がモロに出てきてしまったようなのだ。つまり、手配するはずだったジープにガソリンが十分に入っておらず、それを給油しようにもガソリンスタンドが動いていないらしいのである。それを補うガソリンを持っている業者や商店が見つからなくて、まさに今、町中を探しまわっているというのが、ジープが現れない状況の真相であるらしい。
しかし、それならそうと先に説明してくれてもいいじゃないか。
ちょっとムッとした気分になりながら、それでもその場でさらに30分以上、文句をブツブツ言いながら2人で根気良く“待ちぼうけ”ていると、ようやく1台のランドクルーザーが2人の目の前の道路に静かに横ずけされたのである。
結局、出発は1時間遅れって事。その分ウユニにいる時間が短くなってしまったんだから、料金の1部を返してもらいたいくらいの気持ちだったが、とにかく文句を言う時間すらもったいないなということになり、この場は言われるがままにそのジープに乗っかって目的地へと向かったのであった。

trains02.jpg

最初のツアー目的地は、古い列車たちの墓場のようになっている「Cementerio de Trenes」という場所。ここでは、かつて人々に愛され、親しまれてきたのであろう数々のアンティーク列車たちが、吹きさらしの大地の上に静かにその車両を横たえている。
周囲に何もない荒野の真ん中に置き去りにされたようなその列車たちの佇まいは、何かそのままでアーティストのプロモーションビデオにでも使えそうな雰囲気を持っている。
そこでの短い自由時間の間、いくつかの車両に乗り込んでみて、運転席に身を置いてみたり、または列車の屋根の上から周りを見渡してみたり…。

trains04.jpg

そんな風にして写真を何枚か撮り終えた頃に、再度車に集合して次の目的地へと向けて動き始めた。窓の外に広がる大地の色は、徐々に白っぽいものへと変化してきている。
そして、その先に待ち受けているはずのウユニの、どこまでも続いて行くような“白さ”を思い浮かべては顔をほころばせていたりしたのである。
しかし、その塩湖へと到達する前に、まだTourの寄り道は続くのです。

trains05.jpg

道沿いでは、たまにリャマやアルパカ・ビクーニャなんかの動物たちが草をついばんでいたりするのに出くわす。そんな草食動物たちを横目に見ながら、そのまま進んで次に一行が訪れたのは、ウユニの塩湖から採取された塩を「食塩」へと加工・パッキングする工場だ。

trains06.jpg

工場と言ってもここでは全ての行程が完全に「手工業」な状態であって、見ていると袋詰めする塩の分量も“だいたい”何グラムといったくらいの大雑把な目分量制度。
いや、きっとここの職人さんは熟年の寿司職人みたいに、目と指先の感触だけでその分量を一定に保つことが出来るのであろう!??
袋詰め前の“ほぼ完成品”な塩もコンクリートの地面に無造作に広げられており、観光客たちがその数十センチ外側を泥だらけの靴で行ったり来たりしているのだから、衛生面については…まぁ、そういう感じでいいんだろうなぁ…。
それでもしっかり塩の味見もさせてもらって、出来立ての塩の袋を写真におさめたら、また更に次の目的地へ移動を開始。
そしてついに、一行を乗せたジープの外が真っ白の世界に変わったのである。
塩湖の始まりは唐突で、そして衝撃的であった。
まだ入り口付近だからか泥に汚れた部分も目立つが、それでも間違いなく2人はとうとう塩の世界に突入したのだ。
最初のストップポイントである塩採取場所的なところで、また自然の岩塩(踏まれていない奥の方のやつ)を味見しながら、ここに来てしまった感動も一緒にモグモグと頬張っていたのでした…。

trains08.jpg

コメントを投稿





コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。