10 October, 08

「INCA JUNGLE TRAIL ~third day~。」

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3日目。~10月10日(金)~
今日は最後の20kmの道程を歩いて、遂にAguas Calientes(通称:マチュピチュ村)に到達する予定の日である。

しかし、昨日までの行程の疲れがみんなの顔にありありと現れているのを見てとったアレックス(ガイド)が、ここで1つ新たな提案をしてきたのである。
それは、つまりはこういうことだ。
「今日の前半のトレックは昨日歩いた道筋を少し戻ることになる。それ程楽しいルートではないし、みんなも疲れているだろうから、ここは今日の20kmの道程の半分をミニバスに乗ってスルーしてしまい、最後の10km、線路伝いに歩いて行くルートだけを3時間ほどでトレックしていくことにしないか?そうすれば昼過ぎにはAguas Calientesに到着できるから、午後の時間をフリータイムに充てる事も出来るし。みんな、どうだろうか?」

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この提案は無事に全員の賛成を得ることとなり、一行はまず、40分かけて線路トレックのスタート地点まで“ワープ”してしまうこととなった。
天気は、この3日間の中でもっとも暑い太陽に照らされた、正真正銘の“晴れ”。
Machu Pichu(マチュピチュ)が近付いてくるにつれて天気が上向いてきていることで、2人ともテンションが再度上がってきたように感じる。

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今日の道は、その大部分が“線路の上”なだけに、ほぼフラットな道程をひたすら歩き続けるのみ。昨日のアップダウンの多い山道に2人ともかなりやられてしまっていたので、荷物のことも考えると、この線路道は実際かなり楽であった。
もちろん暑いし、汗はダクダクになるし、石の敷き詰められた線路は歩きにくいものではあるのだが、登りがない道程を歩く分には、あれほど息が切れることはないようなのだ。

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というか、正直これは、かなり楽しい。
この線路は今も現役で使われているものだから、時間がくれば、もちろん列車が通るわけである。そんな線路の上を周囲の“音”に注意しながら歩いて行く風景は、まさに2人の大好きな映画「Stand by me」そのままという感じである。
そんな、ワクワクするような線路道を30分も歩いていくと、1つのカーブを曲がったその先に「これぞまさに!」な鉄橋が姿を現し始めた。
ここでも、2人のテンションは再沸騰!?
脇に歩行者用の道が造られてはいるが、ここはやっぱり、線路の真ん中を歩いて渡りたい…。そんな気持ちを抱いていたJに、アレックスが手招きして「一緒に行くか?」って!!
行きます!ぜひ、渡らせてください!!
実際に渡ってみた鉄道用の鉄橋は、枕木と枕木の間が思ったよりも不定期に広く開いていたりして、ゆっくり歩くにもそれなりにスリルが感じられる状態。
こんな作りの橋の上を映画では列車に追われながら走って渡っていたんだと思うと、バーンじゃなくてもビビるんじゃないかと、実物を体験して改めて驚いてしまった。
その後、途中の線路上では昨日の比じゃない、信じられないくらいの虫の大群(目で見て、進むべき方向に何万匹もの蚊のような虫たちが飛んでいるのが分かるのだ!!)に行く手を阻まれたりもしたけれど、とにかくひたすら前だけを目指して、自分たちの脚の下に延びている真っすぐな線路の上を歩き続けた。

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そして、今日は途中でもほとんどまとまった休みをとることなく、一気に3時間の道程を歩ききって、遂にAguas Calientesの1つ手前の駅舎まで自分たちの力でやってきた。(朝のミニバスはまぁ、おいといて…。)見上げると、目の前の山の上には、既にMachu Pichu遺跡の姿が見えている。
その両サイドにそびえたつ“Huayna Pichu(ワイナピチュ)”と“Mt. Machu Pichu(マチュピチュ山)”の姿を眺めていると、それらに登る瞬間のことが、一気に身近なものに感じられてくるようである。

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遂に、ここまでやってきたのだ。
Cusco(クスコ)の町に到着したときには、まさか自分たちがこんな風にして3日もかけてマチュピチュの麓まで来ることになるとは、正直思ってもみなかった。
そして、途中何度も投げ出したくなったこのトレイルを全て2人一緒に完遂し、今、マチュピチュの目の前までやって来れたことに対して、思いがけない程の満足感というか、充実感をこの時点で既に感じ始めてしまっているのである。
何だかんだと色々あったけど、このツアーに参加して本当に良かった…。
実際、ここでそう思う事が出来たこと自体が、2人にとって最高の収穫であったんだと思う。

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さあ、ここから先は20分も歩けばAguas Calientesの村に到着である。
午後のフリータイムにも自分たちでやろうと思っている事があるし、早く昼飯を食ってパワーを回復して、このマチュピチュ周辺を思いっきり楽しんでいかなきゃ!!

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