09 October, 08

「INCA JUNGLE TRAIL ~second day~。」

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2日目。~10月9日(木)~
今日はSanta Maria村からSanta Teresa村までの山道24kmをトレッキングで進んでいく。

AM7:45に出発すると、まず午前中に4時間程歩いて一度昼食休憩をとり、その後さらに2時間ほど歩いたところで今度はHot Spring(温泉)にて入浴休憩。
その後さらに1時間程川沿いを歩いて、最終的にSanta Teresa村へと到達する予定である。
天気は、昨日よりはいいものの、空は雲に覆われている状態だ。でも、その向こうに見えている青空と白い雲を見ると、どうやら時間を追うごとに回復していきそうな兆しが。
歩きだから雨具が使いやすいとはいえ、やはり今日こそは晴れてほしいところである。

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昨日の移動で標高4350mから一気に1430mまで下がってきているだけあって、気温的には格段に温かくなってきている。
土砂降りの中でのマウンテンバイク走行で長袖・長ズボン類はビショビショになったまま乾ききっていなかったのだが、予備に持ってきた短パンスタイルでもなんとか移動できそうな感じだ。ただ、靴だけはどうしても替えが効かないので、2人とも内部が濡れた状態のままで履いて行くしかなさそうだ。なんか、気持ち、雑巾臭いような…。
道はそのほとんどが山の斜面にそってアップダウンを繰り返していく砂利の細道で、時に滑りやすくなっている足元に注意しながら、1列に並んで進んでいく。
しかし、やはり若さや人種・トレッキング経験などの違いによってどうしてもスピードに格差が生じてくるもので、数十分も歩いていると、次第にそれぞれのグループの差が広がっていってしまうのだ。その辺、ガイドが上手く速度を調整していけばいいのではないかと思うのだが、今回のガイド“アレックス”は、その辺お構いなしな感じの放任主義。

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JとMの2人はどの行程でもなんとか先頭集団に離されることなく歩いて行くことができたけれど、このツアーに1人で参加している韓国人女性“ドン”なんかは、みるみる後ろへと後退していってしまい、いつも最後尾で何分も遅れて休憩ポイントに到着することになってしまう。実はこのドン、Travel Agencyでこのトレッキングは1日2~3時間程度でフラットな道のみのルートであると聞かされていた(!?ホントかどうかはわからないが…)らしく、荷物も手提げのビニール袋に入れて持ってきてしまっているような始末。
実際、体力も勿論ないのだろうけど、そんな嵩張る荷物をもってちゃ、なかなかスピーディーには動けないだろうに…。
とはいえJもBack Packの重さが肩にのしかかり、1時間・2時間と経過してくると、特に登り坂では次第に息が切れ始めてきた。
荷物の重さが、これ程山歩きの体力に影響を及ぼしてくるとは…。
正直、この日の山道トレックは今まで体験した山歩きの中では断トツで辛い道のりだった。
それはこの道の難易度に依るものではなく、多分にその“荷物の重さ”によるものであったように思う。
しかも昼が近付いてくるにつれて天気が回復、灼熱の太陽がギラギラと2人の身体を照りつけ、噴き出す汗と共にどんどんと体力を奪っていく。

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途中の休憩ポイントでは息を整えるのに必死で話もロクに出来ないくらいな状態に。
しかもここに来て、蚊のように人の体を刺す「虫」たち(見た目はもっと黒っぽく、もっと小さい)が大量に発生してきており、休憩などで立ち止まると、その「虫」たちが頭や手や脚などむき出しの部分にブンブン数十匹・数百匹と集まってきてしまうのである。
休もうにも休めず、動こうにも動けずな状態…。
そして、どんなに払いのけてみたところで、気がついた時には腕の裏側や脚の裏側に大量の虫刺され跡が残っており、その赤さがみんなの身体をより一層「痛々しく」見せてしまっているようだ。Jもこの時点で既に数十か所を刺されていて、長丈のパンツが濡れているせいで短パンになってしまったことを改めて恨めしく思ってしまった。(Mは元々あまり虫には刺されないのだが、それでもこの日数か所は刺されていた。)

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そうして必死の形相でなおも歩きづづけていると、昼飯前の最大の難所で、素晴らしく開けた「大パノラマ」を目の当たりにすることになったのだ。

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ここはクラシカルなインカトレイルに使われる「インカ道」ではないけれど、それでもその昔、やはりインカの王とその軍勢が移動のために使っていた「インカの道」であるらしい。その道の周囲に広がる豊かな大自然の姿は、今までのトレイルの疲れを癒してくれると思えるくらいに、本当に素晴らしい眺めであった。

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そこから30分ほど歩いたところで、ようやく昼飯の為の休憩所に到達した。
出てきた食事はボリューム満点だったものの、それらがスムーズに喉を通っていかない程に、芯から疲れ切ってしまったJ。
それでもこの後の道のりを思うと、しっかり食べて体力充電しとかなければ…。

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食事と、日陰でのひと休みで1時間ほどを費やし、しっかり息も整ったコンディションで再度、次の休憩場所であるHot Spring(温泉)に向けて出発である。
この道程は比較的フラットな川沿いの道で、アップダウンが少ない分さっきよりも楽ではあるが、今度は川辺のゴロゴロとした石たちが、歩き辛さを演出している。
空もここに来てまた怪しい雲に覆われ始めており、急がないと今にも雨が降ってきそうだ。
…そんな事を考えていたら、やっぱり雨が降り出してしまった。
途中、2回ほど川に架かるつり橋を左へ右へと渡りながら、当初予定していた通りの2時間を過ぎたPM3:30頃になって、ようやく一行は温泉施設の入り口へとたどり着いた。

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先ほど降り始めた雨も随分小降りになってきたようだが、そのかわりにあのうっとおしい「虫」たちの数が、ここでまた一段と増えたように感じられる。
顔の周りで手を振り回すと、「バチバチバチ!」っと虫が当たってくるくらい、とにかく異様な程の数なのである。
1人10ソル(≒\360)の入場料(ツアー代と別途)を支払って施設の中に入り、更衣室で水着に着替えてプールのように大きな温泉に浸かるまでの間だけで、新たに何十か所もの刺し痕を脚や背中にこしらえてしまった。
ホント、この虫だけは何とかならないものだろうか!?
天敵の動物の数を増やすとか、何とか…。
それでもやはり温泉は疲れた身体にはとても気持ち良くて、1時間半の持ち時間があっという間に過ぎていってしまった。
あんなにガタガタになっていた身体がこれだけでも少し復活したように感じられる。
その勢いでそこから後のSanta Teresa村までの1時間の道のりをワッセワッセと一気に歩ききり、どうにかツアー2日目の、24kmに及ぶトレッキングルートを制覇する事ができたのであった。
昨日40km、今日が24km、そして最終日の明日は…。

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