28 October, 08

「Boiling。」

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AM4:30に鳴らした目覚ましの音と共に、それぞれのベッドからのそのそと這い出て出発の仕度を始める7人。
今日はAM5:00にここを出発することになっているのだが、実際この時間に起きてみると外の世界はまだ完全に闇に包まれてしまっている。

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そんな、星の見える真っ暗な空を見上げながら、ヒンヤリとした朝の空気の漂う湖畔に立って、寝ぼけた頭を必死にたたき起す。
こんなに必死に起きた所で、ガイドが時間通りに来るのかどうかは、かなり怪しいところだけれど…。
結局、多少時間をオーバーしてから現れたJeepの荷台にそれぞれの荷物を積み込み終えると、少しだけ端の方が白み始めた夜の暗がりの中を、湖に沿って更に南へと移動を開始したのである。暖房を効かしてくれるわけでもないから、車の中の空気もかなり冷え込んでしまっている。
そんな、車内の寒さと眠たい気持ちにさいなまれながら、砂漠地帯を移動していくJeepのシートに埋まって、すぐそばを流れていく非現実的な景色を見つめ続けていた。
数十分も走り続けると、山の向こうから顔を出した太陽の日差しが、あたりをまっ白い光で覆い始める。そして、その光の暖かさが、あんなに冷え切ってしまっていた車の中の空気さえも一気に暖めなおしてくれたのである。
こういう大自然に囲まれた場所に身を置いていると、こんな小さな出来事だけでも「太陽の力って本当に偉大だなぁ」と素直に感じさせられてしまう。
その頃になると、今度は窓の外の少し離れた辺りにもくもくと立ち上る湯気のような煙りが見え始めてきた。
「なんだろう、雲…じゃないし…。」
更に近づいていくと、それが何もない地面の隙間から“突如”と言う感じで噴き出している事がわかってきた。この辺りは温泉が出ているという事をきいていたから、これも火山活動の影響なのだろうと何となく察しはつくものの、こうして見ているとなかなか奇妙な風景である。
そこで数分間の記念撮影タイムを終えると、次には更に大量の湯気が立ち上る、「火山の縮図」のような風景が広がる不思議な場所へとやってきた。

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泥に含まれる成分によるのか、“風呂釜”か“シチュー鍋”のようにグツグツト煮えたぎっている地面の穴の中の泥湯は、それぞれに色々な色合いを見せてくれている。
思わず手を差し入れてみたい衝動にかられたけれど、それはやっぱり危険なんだろうなぁ。
朝日が射してきたとはいえ、外に出ているとまだまだ寒くて凍えそうなこの状況が、なにか暖かいものを求めてしまう原因であるだろう。

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この場所のあとは、いよいと待ちに待っていた「温泉」に向かうことになる。
ここ3日くらいシャワーにも入っていなかったから、ここで砂漠の埃をゆっくりと流してしまいたいなって思っています。
…さてその温泉についてですが…
写真は湯気の影響もあったりするので、このブログには載っけません。
でも、Aguas Calientesの“にわか”温泉なんかとは違って、ここのはとっても綺麗で温かい“お湯”でしたよ(笑)。心と身体の両面から、移動の疲れが癒されます。
青空の下の完全露店風呂で、しかもきちんとした脱衣所なんかないから、着替えの瞬間はかなり寒い思いをするけれど、入ればきちんと温まれます。
でも本当は、日本人的にはもっと“熱い”お湯だと嬉しいんだけどなぁ、とは思ったけど。

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