23 September, 08

「砂漠を旅する。」

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外に広がる車窓からの風景は、Piuraに到着する直前辺りから昨日までのそれとは全く様変わりしてしまっている。

実際、夜行バスでは2人ともほとんど眠ってしまっていたから“いつ”こんなにも景色が変わってしまったのか分からないのだが、とにかく、Equador側ではアンデスの山々と豊かな緑に囲まれていた周辺環境が、Piura到着直前に目を覚ました時には“砂漠”とでも表現できそうな乾いた大地に変わってしまっていたのである。あんなに高くそびえていた山はいったいどこへ!?
Piuraの街を離れていくにつれてその状況はさらに進んでいき、気がつくと辺りには“何もない世界”が広がっていた。
あるのは、空と大地だけ。
360°の地平線の中に引かれた真っすぐな1本道を、バスは一定の速度を保ちながら前へ、南へと進んでいく。

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時折、小さな町というか、村の様な所を通り過ぎていくのだが、建物はそのほとんどがバラックの平屋ばかりで、全体に“貧しさ”が感じられる。
そんな村々をいくつもいくつも通り過ぎていくのだが、その後には必ずまた砂漠の大地が目の前に広がることになるのだ。

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(たまにこんなトウモロコシ(?)畑が広がっていたりもするが…。)

比較的太平洋に近い場所を南へと走っているはずだが、どこまで行っても海や水の気配は一向に感じることがない。
そのうち徐々に陽が沈み始め、真っ赤な夕日が大地の下へと消えてしまうと、あとはもうただただ真っ暗な闇の世界がバスの周りを包んでしまった。

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たまに現れる町の灯を見ると、「ここが目的の町だろうか…。」と期待するのだが、それが何度も裏切られると、あとはもうバスのテレビに集中してしまうことに。
到着までに3本の映画を観る事となったが、2本目に観た「August Rush」という映画がなかなか楽しめました。
「様々な理由によって離れ離れになってしまった家族が、それぞれに愛する「音楽」という共通項を通して、奇跡のような再会を果たしていく」という物語で、子供の音楽に対する“天才ぶり”がちょっとやり過ぎ感もあるけれど、やっぱり最後に幸せな気持ちになれるのがとても良かった。
父親&母親役の俳優も美男美女で(名前忘れた)、見栄えも良いです。
ただ、ここでも言葉はスペイン語に吹き替えられていたから、理解できるところと出来ないところがあって…英語&日本語字幕で、またもう1度観直したいなぁ。
そして、その後3本目の映画を7割くらい見終えたところで、バスは目的地Trujillo(トルヒーヨ)のバスターミナルにようやく到着した。
合計20時間くらいのバスの旅が、ようやくここで終了したのだ。
久しぶりにこれほど移動し続けたから、同じ姿勢をしすぎて身体がイタイし、とにかくめちゃくちゃ疲れた~。
さすがに明日の朝は、無理せずゆっくり眠りたいです。

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