11 September, 08

「On the Railway。」

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7時に目覚ましを鳴らしたのに、身体がどうにも起き上がってこない。
ベッドが気持ちのよい硬さなのもあるし…やはり疲れがたまってもいたのだろう。

そんな“なまけ空気”がそこはかとなく漂いそうな中、まずJがベッドをはい出して、
冷たい水で顔を洗った。
続いてMがゴソゴソと芋虫のように起きだし、ようやく出掛ける用意を始める2人。

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朝食はヨーグルトだけの簡単メニューで済ませ、眠いながらも勢いだけはよく宿の外へと飛び出した。2ブロック先の大通りでTAXIを拾い、そのままバスターミナルへと移動だ。
今日の目的地は、カリから太平洋側へと2時間ほど移動したところにある「San Cipriano」というジャングルの中の小さな村。ここはCalenos(カリ人)たちにとってはわりと人気のあるDay Trip Spotであり、週末には結構な人で賑わいを見せるらしい。
しかし、Week Dayである今日は訪れる人の数もそれ程多くはないらしく、村への玄関口となるCordobaという町(村)でバスを降りたのは、JとMのただ2人だけであった。
この村の売り物ともいえる最大の見所は、ガイドブックに“Cristal Clear Water”と書かれるほどの透き通る水を持つ清流なのだが、2人にとってはそれよりも興味をそそったのが、CordobaからSan Ciprianoまでの交通手段となる“ちょっと変わった乗り物”の方。
Cordobaの町の入り口でバスを降り、山の斜面にそって町を下へ下へと進んでいくと、その先の開けた場所に、昔は使われていたのであろう古びた線路が延びているのが見えてくる。その上に乗っかっているというか、置かれているのが、ここから先への交通手段となる“バイク・トロッコ”とでもいうような、何とも奇妙な乗り物なのである。

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見た目は“サイドカー付きバイク”とでも言えそうなこの乗り物、どう見てもここの住民たちによる手造り感たっぷりな雰囲気で、これを線路の上に走らせようと考えたことに、一種の感動を覚えてしまう!?
2人ともこれに乗る気はもちろん満々なのだが(というより、これでしかSan Ciprianoには行けないのだし)、まずはそれを隠しての料金交渉。これが意外と高くって、最初2人分の往復で50000ペソ(≒\3000)といわれたところを、最終的に40000ペソで乗車することに。本当はいくらなのか分からないが、片道1時間もかからない事を考えると、これはかなりの高額であると思う。
しかし、実際にこの奇妙な乗物に乗って移動を開始してみると、ロンプラに“Great Attraction”であると書かれる訳が、本当に良く分かる。
まったく安全性を考えていない造りと、意外なほどなスピード感に、ちょっとしたジェットコースターにでも乗っているような気分を味わうことができるのだ。途中途中に現れる木製の橋を通る時などは、実際なかなかのスリルである。

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とはいえ急に落ちたりする訳じゃないから、慣れてしまえば乗り心地は結構快適。
暑いジャングルの中、風を切って進んでいく道のりはとっても気持の良いものであった。
因みにこの線路、1本だけの単線なので、行きも帰りも同じ線路を使うことになる。自然、途中途中で対向車と出会うことになるのだが、そんな時は片方のトロッコがこんな風にして道をあけるのです。

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本当にこんな簡易的な造りだから、いつ線路を飛び出してしまうんじゃないかと、ついハラハラしてしまう。でも、結局は“楽しい気持ち”の勝ち。
帰り、Cordobaの駅(というか、野原)に到着した時には、このままCaliまで行ければいいのになんて言ってたくらいだから…。

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