28 September, 08

「Morning Glory。」

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目を覚まして窓の外を見ると、切り立つようにそびえる山々の手前に、ぼんやりと霞んだような湖が見えた気がした。
早朝の“紫がかった”幻想的な色彩の中で、その湖はあまりにも美しすぎるようにも見える。何だ、これは本当に湖なのだろうか…。

眠りから醒めたばかりで、まだ頭が少しボンヤリとしていた。目をこすり、頭をふって、意図的に意識を取り戻しながらもう一度走り続けるバスの窓の外へと目を向けてみる。
すると、なんと先ほど「湖」であるとばかり思っていた眼下の風景は、何もない平原に薄く張った「雲」の姿なのであった。

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何という風景なんだろう…。眠りから醒めたばかりだっていうのに、まだ夢でも見ているんじゃないかと思ってしまうような世界が窓の外には広がっている。
そして、起きた時には紫がかっていた空の色が次第に白くなっていく間、2人はいつまでも飽きることなくその見たこともないような風景を眺め続けていた。

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すると、山と平野以外に何もなかった目の前の景色の中に段々と家々や家畜の姿が混ざり始め、遂には大きな町の姿が見えてきた。あれが、今日の目的地「Huaras(ワラス)」の町なのだろう。
ほぼ予定時刻通りの7時過ぎに、2人を乗せたバスはワラスのバスターミナルに到着した。
標高3000mを超える位置にあるだけあって、早朝の町は冷たい空気に包まれている。
ウィンドブレーカーのジッパーを締め直し、TAXIを拾ってさっそく宿へと移動を開始。
今回泊るのは「Caroline Lodging」というトレッカー用のホステルで、Huanchacoの宿のフランス人オーナーからも事前に薦められていた宿だ。
到着早々、人の良さそうなおじさんとおばさんが2人のことを玄関前で出迎えてくれた。どうやら、ちょうど朝の掃除をしていたことろらしい。
「今日泊まる分の2人部屋は空いていますか?」
訊ねてみると…大丈夫、空いているわよ、との返事をもらう事が出来た。
早速中へ入って、空いている部屋を見せてもらう事に。
2人の部屋は宿の最上階となる4階にあり、バストイレ付&朝食込で40sol(≒\1440)/1部屋。部屋のとなりには朝食用のダイニングルームがあり、中では既に朝食の支度が進められている。そして何と、今到着したばかりの2人にも、いきなり朝食を出していただけるらしいのだ。朝食付きっていっても、普通明日の朝からだと思うけど…これじゃ、1食多くなっちゃうじゃないですか。

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そんな事、一向に“お構いなし”な雰囲気の、本当に親切なオーナーさんたちなのです。
ダイニングルームからの眺めも素晴らしいが、その上にある物干しテラスからの眺めは更に素晴らしい。周りにそびえる5000~6000m級の山々の姿が、一望に見渡せるのである。
また、素敵な場所に来てしまったらしい。
ここでの日々が、ますます楽しみになってきました。

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