02 August, 08

「San JoseからSan Joseへ。」

sanjose00.jpg


朝、9:00頃に2人とも目を覚まして、体が妙に固まってしまっていることに気づいた。
毎日バスの中で椅子に座り続けているだけなので、どうもそれはそれで、それなりの方向性をもって体は疲れてきているようなのだ。

それも、とにかく今日でひとまず“最終日”となる。もう一息だと自分たちの身体に気合いを入れ直し、ベッドから重たい体を引き剥がした。
外はあまりにもいい天気で、半袖短パンの寝間着姿でも暑さを感じるくらいだ。グァテマラでは高原地帯にいることが多かったから、こういう“夏”を感じる陽気に出会うと、何だかグッと一段テンションが上がってしまう。
でも、これからまた重い荷物を背負ってバスターミナルまで移動するのかと思うと、それはそれで、汗ばむ陽気が憎らしくもあるのだけれど…。

sanjose01.jpg

それにしても、この宿は一体、マナグアの街の中で、どの辺りに位置しているのだろうか。
昨日の夜はバスの到着があまりにも遅くなってしまった為、目当てのホテルも入口を閉めてしまっていたりで、結局タクシーの運ちゃんお勧めの宿へと連れてきてもらっていた。
だけど、それが街のどの位置にあるホテル(実際、このホテルにはちゃんとした看板すら出ていないのだ。)なのかが、まったくもって分からない。
果たして、バスターミナルまでは歩いていくことができるのか、それともやはり、昨日の夜と同じようにTAXIを奮発しなくちゃならないのか…。
そんなことをあれこれと考えながら、とりあえず宿のおばちゃんにその事をちらっと相談してみると、やはりここからターミナルまでは、歩くには少し距離があるらしい。
やっぱりTAXIか…。そう思っていると、おばちゃんが更に言葉を繋いできた。
「よかったら、US$3出したらウチの車で連れて行ってあげるよ。」
おっ、それはなかなかイイかもしんない。
昨日の夜は、深夜だって事もあったとおもうけど、TAXIに結局US$6取られていた。
今日もしまたTAXIを拾ったら、そんなボッタクリ料金の値引き交渉からスタートしなければならないのかもしれないのだ。
US$3はメチャメチャ安いって感じもしないけど、とりあえずボッタクッてる感じもないし。
「じゃ、スイマセン、それでひとつお願いします。」
そういう流れで、結局ここではおばちゃんの車のお世話になることに。
そして、CHECK OUTのAM11:00に門の外へと出て行ってみると、車には既に、おばちゃんの子供たち4人が押しあうようにして後ろの座席に腰を下ろしていた!?
Mがその後ろの空いている空間に、Jは前の助手席に座って、おばちゃん家族との短いドライブin ニカラグアが思いがけずスタート。子どもたちはみんな人懐っこくて、自己紹介から始まった車内では、常に全員がこちらに対して興味シンシンといった様子だった。
おばちゃんも気さくに話しかけてくれて、どうも、思いがけず泊ることになった“TAXI運ちゃんおススメ宿”のお陰で、何だかとても気持の良いニカラグア滞在時間を送ることができたのです。
その後、ターミナルとそのすぐそばのショッピングモールにて少し長めのバス待ち時間を過ごし、予定時刻を大幅に遅れたPM3:00にようやく最後のバス旅行がスタート。
予定ではPM1:00発でPM11:30着だったから、どうにもこれは今日も確実に遅くなるな…。
ニカラグアのバスの旅は、それでもなかなか楽しめるものだった。
まず、景色が面白い。
自然のとても美しい風土らしく、窓の外に広がる景色もなかなか見ごたえのあるものなのだ。キレイな牧場に放された馬たちが優雅に草を食んでいる様子や、青々と茂った木々の風に揺れる様が見ていてとても気持ちがいい。
途中に見えてくるニカラグア湖の向こうには火山と思しき形をした富士のような山が2つ連なっていて、その眺めは、まさに雄大といった言葉で表現されるようなものであった。
そして、もう1つ楽しめたのが、今日車内でながされた映画。
ジャック・ニコルソンとダイアン・キートンという2大俳優にキアヌ・リーブスが絡むラブストーリーで、何てことはない話の展開ではあるのだけれど、2人の味のある熟年俳優による純愛劇が、見ていて何だか妙に心を温めてくれるのです。
スペイン語に吹き替えられていたのが納得できなかったけれど、辛うじて英語字幕を出してくれていたので、それなりに楽しむことができた。
物語のラストでジャック・ニコルソンがダイアン・キートンに言うセリフも、何だか心が温まる言葉。
結局バスがSan Joseに到着したのは夜中AM3:00だったけど、適度に楽しみ、適度に睡眠をとって、比較的気持ちよく2泊3日の最後を過ごすことができた。
(とはいえ、時間が時間なだけに、ホテル探しには少してこずったけど。)

sanjose022.jpg

それにしても、考えてみれば今回2度目の出発に際して、最初に滞在した街もアメリカ・カリフォルニア州のSan Jose(サン・ノゼ)という町だった。
あの時はMの友人の素敵なApartmentに寄生虫のように居候させてもらっていたわけだけれど、あれから5カ月、同じ綴りをもつ中米コスタリカのSan Jose(サン・ホセ)という町で深夜に安宿を求めてうろついているわけです…。
状況は全く違うけれど、どちらも2人にとっては同じように楽しい旅の1コマ。
ここからまた、日々新しい“明日”を楽しみながら更に南へと旅を続けていくのだ…。

sanjose033.jpg

新しく手に入れたコスタリカのお金。何だかカラフル。大自然の国って感じ。

コメントを投稿





コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。