11 August, 08

「バナナ畑を抜けて。」

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Puerto Viejoのバス停から定期便のバスに乗りこみ、まずは国境の町「Sixaola(シクサオラ)」へ。スペイン語で国境(Border)は「Frontera(フロンテーラ)」という。

バス移動の所要時間は、だいたい1時間半くらいか。
途中の道の両サイドにはバナナ畑がどこまでも続いていて、青く晴れ渡った空の下で見るその景色は、なかなかに壮観な眺めだ。
まるで、バナナの木々の間をバスが通りぬけていっているみたい。

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国境の町Sixaolaに到着すると、何だか、誰なのか分からない地元の兄ちゃんみたいなのが、西洋人パッカーたちに向って 「こっちがフロンテーラだから、俺のあとについて来い。」 みたいな事を言いはじめてた。
みんながぞろぞろとそちらに向かい始めたのをみて、2人も後ろから皆が向かうその方向へ。
5分も歩かないうちに、国境の出国審査事務所が見えてきた。そして、その向こう側には、話には聞いていた国境をまたぐ「橋」があるのが見える。あれが、パナマへの国境か…。

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出国審査は何の問題もなくスムーズに行われ、いよいよ2人はその橋の方へ向かった。
橋の中央には線路がひかれていて、昔は鉄道用として使われていたのだろうと想像される。
現在では人が歩く道となっているため、その両脇にそれ用の“側道”が設けられているのだが、先を渡るパッカー達は、みんな中央の線路部分を歩いている。
もちろん2人も、橋を最初に見た時からそこを渡るしかないって思ってた。
そして、久しぶりに気持ちの入る“国境越え”にワクワクしながら、その古ぼけた橋の中央をゆっくりと歩き始めた。

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線路のサイド部分は一応木の板で通路らしくなっているけど、線路の中央は枕木の間が筒抜けになっていて、下を流れる川の水が素通しで見えてしまっている。
こういうところの“安全性”を考えないあたり、いかにも中米的な感じがする。

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それでも、こういう橋をそのままの姿で使っているっていうのは、旅人としたらなかなか良い味わいが感じられて、ひとことで言ってしまうと「楽しい」。
そして、その橋を時間をかけてゆっくりと渡りきり、川の向こう側に到達すると、そこに今度はパナマ側の国境審査所が見えてくるのだ。
審査はここでもほとんどノーチェックで、ガイドブックに書いてあったような、復路または第3国に抜けるチケットを要求されるなんてことも全くなかった。
パスポートを渡すと、1つも質問されることなく、ハンコを押されてはい、終了って感じ。
隣の窓口で「Tourist Card(US$5/1人)」を購入すると、この旅開始以来“33カ国目”となる国「Panama(パナマ)」に、無事に入国することとなった。

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それにしても、アメリカ・サンフランシスコからここまで南下してくるのに、随分と長い時間を費やしてしまった…。中米だけで、半年近くかかってるもんねぇ。
ここから先は、パナマのカリブ海に浮かぶ島などに少し寄り道しながら首都パナマシティを目指して移動し、そこからはいよいよ「南米」への道を探るつもり。
でも、まず今は今日ここから入国することとなった“パナマ”を十分に楽しみたい。
この先また訪れることなんてなさそうな国でもあるし…ね。

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