17 July, 08

「Caving with Candles。」

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Las Mariasに宿泊している旅行者には、特典として通常Q65の「Kan-Ba洞窟ツアー」にQ40で参加できることになっている。

カンバ洞窟はSemuc Champeiに隣接した河べりの洞窟で、内部は地下を流れる水の通り道になっている。自然のままの真っ暗な洞窟の中、水着で地下水の中を泳ぎながら、ロウソク片手に奥へと進んでいくというのがこのTourの内容なのだけれど、聞くからにかなりの「Adventure」が予想されるTourなだけに、Mは正直、直前まで参加するかどうかを迷っていた。JもMの気持ちに任せて、最後までその決断の行方を見守っていたのだけれど、Tour当日となる今日の朝方、目覚めと同時に出したMの結論は…

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「Vamos(バモス/行こう)!!」
地球の裏側で、こんな山奥までやって来たんだから、やっぱり参加しておくのが「旅人としての選択」だろうってことになったみたい!?
AM9:30、水着姿で宿のフロント前に集合した13人は、そのまま1km程川上にある洞窟入口の方へと山道を集団で歩き始めた。
山道を行く水着の集団って、これだけでもなんだか面白い「絵」だったけど、なんせ水攻めのTour内容なだけに、カメラなんて勿論持っていけない…。
裸(水着)に手ぶらで参加している2人には、このTourの一部始終を「写真」として記録することはできなかったのです。ほんとはもうすぐ、日本から郵送で「防水デジカメ」が届く予定なんだけど、ギリギリこのTourへは間に合わなかったし。
(でも、今思えば、逆に間に合わなくて良かったかもしれない。なんせ洞窟の中は本当に自然の姿そのままで、水中に潜む岩にぶつかるなんて何度もあるような場所だったから…。)
とにかく、そんな風にして移動したTour参加者たちはまず、洞窟入口付近にあるOfficeで名前の記入と靴の適正チェックを受けることになる。2人はビーサンしか「水際仕様」の靴がなかったから、それでここまで来たんだけれど、やはり洞窟内はそれでは「探検不可」らしくて、備付のボロボロスニーカーに履替えさせられる事となった。何だか、靴の中がヌルヌルするのは、入り込んだ泥のせいだけなのか、それとも…!??
とはいえ、とりあえずそれでこの場は無事クリアー。ガイド役のGuatemala人青年の「Vamos!!」の声でさらに先へと進んでいく事に。
「遂に、洞窟内へ入場か…。」
そう思った一行を待ち受けていたのは、洞窟ではなく、度胸試しの「Tarzan Jump to the River 」だった!?ブランコ状になった綱に乗って、振り子の様に河へと飛び出すのだけれど、これが結構、高さがある。なので、女性陣はやる人/やらない人が半々くらいだったけど、男子は勿論、全員参加です。
見た目には結構「楽しそう」なブランコで、ジャンプ自体はそれ程恐怖心もなく飛ぶことができたけれど、問題はその後。
河の流れがかなり急だから、飛び込んだ河の中央部から岸へと辿り着くのが結構大変なのだ。中には、装着した水中眼鏡を河の流れに持っていかれてる人なんかもいたし。
そんな、何だかよく分からない遊びの中で、みんなのアドレナリンが十分に高まってきたところで、今度こそ本当に洞窟の入口へと移動することとなった。
入口は河から少し岸を登っていったところにあるのだが、それでも入ってすぐの時点から、膝上くらいの深度の水がたまっている。そこで事前に手渡されたロウソクに1人1人火をつけてもらって、いよいよメインの「Caving」がスタートした。
10mも行かない時点から、洞窟の中には外の光が全く届かなくなる。頼りは、ガイドだけが付けているヘッドライトと、全員が1本づつ手にした「ロウソクの火」のみ。
すると今度は、膝丈だった水深がぐっと一気に深くなって、足も着かない深度になってしまった!?そんな中、片手に持ったロウソクを水の上に掲げた状態で、片手と足だけで平泳ぎ(半分“犬かき”みたいな状態)しながら前へと進んでいくことになるのだ。
みんな、歓声とも悲鳴ともつかないような声を上げながら、ガイドについて一列になり、狭く、暗い洞窟の中を少しづつ慎重に進んでいく。すると、しばらく行ったところでまた水深が浅くなり、全員が渡りきるまでの間その場で一息ついては、更に“前”へと進んでいく。基本的には、この繰り返し。そして、途中、水にロウソクを浸して火が消えてしまった人には、隣の人が火をつけ直してあげることになる。そんな風にして、バラバラだったツアー客たちの間に、少しづつ妙な「一体感」が生まれていくのだ。
それにしても、Guatemala人はこんなTourをよく考え出したもんだなって思う。
淡水だから身体も浮かないし、泳ぎが不得意な人は絶対に参加できない。しかも、真っ暗な洞窟の中で、何が潜んでいるとも分からないような水の中をジャブジャブ分け入って進んでいくなんて、自分たちだけだったら絶対できない事…それが、みんなやガイドの人と一緒だとほとんど抵抗なく出来てしまうっていうのも、考えてみると不思議なものだ。
まぁ、とにかくそんな風にして、洞窟内を泳いで進んでいくと、今度は途中で何度か小さな“滝“に出くわすことになる。そこには簡単な鉄の梯子がロープか何かで岩にくくりつけられていて、滝の流れにさからいながら、5~6mくらいの高さをゆっくり、1歩づつ上へと上がっていくことになるのだ。
こんなの、1つ足場を間違えれば、滝に飲まれることだってありそう!?
参加中はアドレナリンが高まっているからどんどん前へと進んでしまうんだけど、後から良く考えると結構なアドベンチャーだなと思う。
そんな風に、片道1時間、往復2時間(帰りは同じ道筋を引き返すだけ。)を洞窟内の水と滝の中で過ごした頃には、もう、水に入るたびにガタガタ身体が震えるくらい寒くなっている!!?気が付いたら、体中、水の下に隠れた岩や何やにぶつけてアザになってしまっているし、泳ぎながら岩を掴んだ手の平には、擦り切れた傷跡が残っていたりも…。
何だか、スゴイ体験なのは確かだけれど、もう一度やるかって言われたら、「???」って考えてしまう。まぁそのくらい、衝撃的な“2時間”ではありました。
やっと外の世界に出てきた時には、太陽の光のありがたみを今まで以上に感じることが出来た。日の光って、こんなに暖かいものだったんだね!?
外が晴れてて、本当に良かった…。太陽に、心から「ありがとう。」って言いたい気分。
そして、そこからは、1人づつ専用のチューブ(浮き輪)に乗って、河の流れに身を任せながら2km先の宿(Las Marias)まで帰宅。
最後は優雅な河下りで締めて、この濃密なCaving Tourは終了となったのです。
何だか今日は、とても長い「午前中」だった気がする。
でも、この内容でQ40(≒\600)/1人は安い!?
とりあえず「泳げる」って人で、「安全な危険(!?)」を体験したいなっていう人は、ここに来たら是非、この「カンバの冒険」に参加してみてください。

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