18 May, 08

「ヌイグルミの故郷。」

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次に、かなり大きめな規模のツォツィル系先住民村である「サンファン・チャムラ」へ。
ここは村の大きさもさることながら、市場の規模も今までの村と比べると格段に大きい。サンクリから比較的近い距離に位置していることもあってか、観光客の姿も多いようだ。考えてみると、昨日から訪れた他の3つの村では、自分たち以外に観光客を見ることがなかった。だから、余計に2人ともどこか「身構えて」しまうところがあったのだけれど、それでも、その方がより強い印象をもってその村々の特徴を理解できたような気がする。
この村は、今日見た限りの印象ではかなり観光ずれしてしまっていて、村独自の特色のようなものが表面的には見えずらくなってしまっている気がした。(わたしたちは本当に少ない時間滞在しただけだから、もっときちんと彼らのことを見れば、それが分かってくるのだと思うけど。)村の土産屋の「押し」もかなり強くて、静かに村の中を歩きたくても、あまりそういう状況ではないのだ。
ただ、こうして昨日・今日といくつかの村を歩いてきた中で、もっと彼らのことをきちんと知りたいという思いはどんどん強くなってきた。あまりにも何の知識もなくこの地を訪れてしまったのが、本当にもったいない。とはいえ、これからでも遅くはないだろう。気がつくことが出来ることが、大切なことだとも思うから。

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土産といえば、ここはあの「ぬいぐるみ」たちを作っている民族の村だと聞いていたから、そっちの方も期待してたんだけど…結果的には、あまり多くの作品には出会えなかった。買う人の多い都市部(サンクリ)の方に、ほとんど流れてしまってるということだろうか。どっちにしろそんなに買っちゃかさばるだけなのだけれど、何かちょっと残念なような。
この町で最も印象深かったのは、町の中心にある教会の内部。薄暗い室内には香の煙がたちこめていて、松葉が敷き詰められた床の上では村人たちがそれぞれ床にロウソクを何十本も並べ、チャムラの言葉で一心にお祈りを行っている。一般的な西洋風の教会のように、長椅子が整然と並べられているような状態ではなく、とにかく不思議な、見たことのない風景がそこには広がっていた。中には、祈りを捧げながら号泣している婦人の姿も…。
観光客は入場するのに1人20ペソ掛かるのだけれど、払った上でもまだ、そこに自分たちが居ていいのかと不安になってしまうような、深く、重い雰囲気の漂う教会であった。(内部写真撮影は不可。)

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店番をする子供達。

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