17 May, 08

「自慢の刺繍。」

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ナチグ村から1度サンクリストバルまで戻り、そこから更に乗合タクシーを乗り換えて(乗合タクシーはそれぞれ行先が決まっている。)居眠りしながら1時間半。次に2人が訪れたのは、「サンファン・カンクック」という先住民村。

さっきまでの「青」の風景から一変して、今度は白地にピンク系の刺繍が施された民族衣装の群れが、風景全体から目の中に飛び込んでくる。ちなみにこの衣装は、市場の店では売られていなかった。みんなそれぞれ、自分たちでオリジナルの刺繍を縫っているのだろうか。同じ柄の刺繍入りバッグを提げてる人たちもいたな。
それにしても、これだけ見事に統一されたそれぞれの民族性を見せられると、サンクリの土産屋で民族毎に区分けされたブースを見ているのとは違って、根っこの部分から「違う」ってことを分からされる思いがする。
ここでは女性ばかりでなく、男たちも白にピンクの民族衣装を着用している率が高い。ピンクって、何だか女性的な気がするけれど、実際見てみると男が着ても「カッコいい」と思えるね。この、「カッコいい」って気持ちは、先に見た村にも共通して感じたこと。
同じ衣装を東京の街中で着ていたら、ただ「変わってる」としか感じないだろうけど、この、「忘れられた」世界に住む先住民たちの、それをごく自然に堂々と着ている姿は、誰がいつ見ても間違いなく「カッコいい」と思えるものだ。
統一された民族意識のようなものが、そこから強く伝わってくるからだろうか。

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そんな、「カッコいい」人々の暮らしが、ただ伝統のままに生きているだけで苦しいものになってしまうのだとしたら、そんな社会に対して反抗しようとする人々が起こしている活動や発言についても、やはり理解しないわけにはいかない。
こういう民族の、そのままの「生き方」を許容しきれない現代社会のあり方っていうものを何とか変えていける方法を、世界中の人々がみなで考えていくべきなのだろう。
何故ならそれは、それは単にこの場所だけの問題なのではないのだから…。

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